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長期の旅に出る前には準備が必要である。


ずは自転車。
自転車はすでに何台か持っているが、
今回は旅専用自転車を1台組む事にした。
以前から欲しかったテスタッチマウンテンバイクのフレームを購入。


「長旅はマウンテンバイク」
が私の今までのツーリング経験から導き出された持論。

れは以前仲間と北海道を旅していたとき、
メンバーの一人がホイールのスポークが折れてしまった。

町の自転車屋で修理を依頼したところ、
「うち700Cは扱ってないんだよね」
そう、その自転車はシクロクロス車。700Cだったのだ。

なんとか店のオヤジさんの私物のスポークを
分けてもらって直すことが出来たが、
危ないところだった。


れが26インチなら、まずどんな店でもママチャリ系でも問題は無い。
田舎町でもたいてい自転車屋さんはあるが、700Cを扱ってる可能性は非常に低い。

逆にマウンテンバイクはまず100%近く扱っている。
このような観点からブレーキもディスクよりVブレーキが無難。

れも北海道ツーリングでのこと、飛行機で輪行して、
輪行袋を空けてみるとディスクブレーキのローターが曲がっていたことがあった。
手曲げで応急処置して10日間走ったが、
ついに途中立ち寄った自転車屋は、どこもローターを置いていなかった。


以上の点で26インチにVブレーキの組み合わせがベストだと思う。

て、一ヶ月の旅となるとサイドバックも4個必要である。
荷物がぐらつくのは不快なのでニットーの頑丈そうなキャリアをチョイスした。


次にもっとも大切な行動計画
まず日本縦断の定義である。
旅のブログや記事を読むと、人によってまちまちではあるが、
一番多いのが、九州最南端の佐多岬から北海道最北端の宗谷岬まで。
もしくはその逆ルートである。


は今回、佐多岬を出発して大分県から四国へフェリーで渡り、
そこから「しまなみ海道」で本州へ。
鳥取で日本海側へ出てから海沿いを北上。
フェリーで津軽海峡を越えて宗谷岬を目指すルートに決めた。


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Text&Photo  No.308 オグ

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1日目:7月30日(日) 晴れ 最高気温36度

朝六時起床、六時半出発。
浜松町駅までMTBで自走。
あらかじめサイドバック4個は宅急便で鹿児島に送ったので身軽である。


松町駅で輪行、モノレールで羽田空港へ。

飛行機の中でおばあちゃんの集団がはしゃいでいた。
ハイテンションで窓から外を見ながら

「あれ富士山?」

と聞いてきたので「そうですよ」と教えてあげた。

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鹿児島空港に着くとすごく暑い。

コンクリートジャングルの東京の方が暑いと思っていたので少しショックだった。

空港から桜島を目指す。
鹿児島空港は高台にあるらしく、しばらく下り坂が続く。
海沿いに出ると平らな道が続く。

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の駅たるみず」に立ち寄る。

ここは日本一長い全長60メートルの足湯がある。

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に立ち寄ったのが「道の駅桜島
あまりの暑さに脱水症状気味。
ここの食堂で200円のドリンクバーで軽く10杯以上飲んだ。


日のお宿は「桜島ユースホステル
古い学校の校舎みたいに大きな建物。しかもお風呂は温泉。
茶色いにごり湯でとても気持ちがいい。
海も山も眺めがよく最高の立地である。


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本日の走行距離:80km

宿泊費:3,800円(YH
2食付)
食費等:2,800円
合 計:6,600円

スタートからの走行距離: 80km
スタートからの出費合計: 6,600円


Text&Photo  No.308 オグ


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2日目:7月31日(月)晴れ 最高気温36度

島ユースホステルで朝食を済ませて出発。
桜島を時計回りに進む。

桜島は今も噴煙を上げる活火山である。
その為人口は少なく車のもあまり走っていないのでサイクリングには好都合である。

道端にところどころ噴火時の火山岩を避けるためのコンクリート製の避難壕がある。
妙に生々しい気がした。

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う言えばここの救急車はまるで警察車両みたいに窓に金網を張っていた。
高台から小さな漁港が見えた。
周りの木々がジャングルのように生い茂り南国を感じた。

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島の西側に「鳥居埋没地」がある。
噴火により神社の鳥居が埋没し、
今は頭の部分だけが地上に出ている。

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島を一周して国道220を南下。

右手に鹿児島湾を見ながら海沿いの国道を走る。

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占のクロネコヤマトの営業所へ立ち寄る。
あらかじめ出発前に東京から送った荷物を受け取るためである。
ここで着替えやらキャンプ道具の入ったサイドバックを4個受け取る。
宅配便ってすごく便利。


転車用のサイドバックとは、前後のキャリアに取り付ける専用バックで、
取り付けた状態が前後輪の両脇にくる様な形になる。
今回はそれが4個。プラス、フロントバック1個、それにテント。

装備を自転車に装着すると劇的に重くなった。
そのかわり体には何も背負わない様にした。
背負うと暑いから。
安全の為にヘルメットだけは被る事にした。

装備で国道を南下、「道の駅根占」による。

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ると家族旅行の一行に話しかけられた。
自転車で旅をしているとだいたい受ける質問は決まっていて、
「どこから来たの?」と「どこまで行くの?」の二つである。

私が「旅は始まったばかりで一ヶ月かけて九州最南端から北海道最北端まで行く」
と答えると、驚いた様子で
「じゃあ、うちの子と一緒に記念写真お願いします」となった。
それから行く先々でこんなやりとりが何回もあった。


こからさらに南下して本日のキャンプ地「大泊キャンプ場」に夕方5時頃到着。
海沿いの無料キャンプ場。
誰もいない。寂しい。
すぐ近くに「佐多岬ふれあいセンター」というホテルがあり300円で入浴させてもらった。
食事もホテルの食堂でカツカレーとビールを頂く。


このあと悲劇が起こった。


ャンプ地に戻ってテントの外で涼んでいると、そこにブヨが来た。
あのスズメバチみたくデカイ、吸血性のハエみたいな凶暴なヤツらだ。

払っても払っても血を吸おうと執拗に攻撃してくる。
私は完全に頭にきて、サンダルを両手に持ち、戦いを決意した。
気分は剣豪小説の主人公である。
飛んでいるブヨをサンダルで叩き落として、地面に落ちたところにトドメを刺す。

本気だった。真剣だった。

3匹ほどやっつけたところでふと気が付くと、
死んだブヨの臭いを嗅ぎ付けてか10匹以上のブヨが集まって来ていた。

こうなると剣豪小説どころではなくホラー映画みたいになってきた。
急にブヨと真剣に戦っている自分がアホらしくなって
その場所からダッシュで逃げることにした。


30分くらいしてブヨが減ったのを見計らってテントに素早く入り、
テントのチャックを閉めた。
幸いテントの中にブヨは入っていない。
私は息を潜めるようにして寝た。

あらためて南国の怖さを知った。

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本日の走行距離:103km

宿泊費:  0円
食費等:4,400円

合 計:4,400円

スタートからの走行距離: 183km
スタートからの出費合計: 11,000円

Text&Photo  No.308 オグ

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3日目:8月1日(火)晴れ 最高気温34度

べはとても蒸し暑く寝苦しかった。
テントの中は蒸し風呂のようであった。
ようやく眠りについたのは12時過ぎ。今朝は5時半に起床。


ヨが再び襲ってくる前に、
貴重品だけウエストバックに入れてテントと荷物は置いたままMTBで佐多岬を目指す。
ここから佐多岬までは1本道の往復になるので荷物は置いたままでいいのだ。

アップダウンの激しい道を10キロほど走ると佐多岬に到着。
早朝なので誰もいなかった。

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九州最南端の佐多岬。
旅3日目にしてようやくスタート地点に到達してほっとした。
ここからはひたすら北を目指すのみ!!


ャンプ場に引き返して荷物をまとめて再出発。
すぐ近くにある最南端の郵便局は行く。
ここから暑中見舞いを実家へ送る。
ここの窓口に出すと最南端のスタンプを押してもらえる。

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前中、生協のスーパーに立ち寄った。
そこの駐車場でトラックの運転手が自動販売機でアクエリアスを買うと
私のところまでやってきて
「これ飲みな、頑張ってな」とアクエリアスを手渡して去っていった。
「粋な人だなー」ありがたく頂きました。


占の手前に「薩英戦争の砲台跡」がある。
ここで一休みしてから再び自転車にもどってみると、
子供のいたずらでカブトムシがフロントバックに乗せてあった。
自転車の旅人には何かと人が寄ってくるのだろうか?

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日の予定は東側の志布志湾を目指すことになっているが、
どうやら熱中症気味なので、
とりあえず昨日荷物を受け取ったクロネコヤマトの根占センターまで行くことにした。


占のローソンに午後1時半頃着いた。
そこへ自転車で旅している2人組がきた。
見たところ大学生らしい。

話を聞くと、私が昨晩ブヨに襲われた大泊キャンプ場で今夜は野宿する予定だと言う。
しかもテントは持っていない。
「無謀だ!!若さとは無謀だ!!」と思った。

昨日のブヨの恐ろしさをこの若者はまだ知らない。
テント無しで寝ることは不可能だ!!

の昨日の恐怖体験を聞いて、この二人は虫除けスプレーを購入していた。
「無いよりはマシだが、正直それでは防ぐことが出来ない」と心の中で思った。


者二人と別れたあと、クロネコヤマトの営業所へ。
「西日本は猛暑だ」と自分なりに結論に至って、
寝袋・コッヘル・バーナー・東北以北の地図などミカン箱1個分を
新潟空港のクロネコヤマトの営業所まで送ることにした。
これで大幅に軽量化することが出来た。

だ時間は早いが本日は市内の
錦江湾サウスロードユースホステル」に宿泊することにした。
きれいなペンション風。
二人部屋に一人で泊まった。

冷シップを首筋とおでこに張って寝ると快適に寝ることが出来た。

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本日の走行距離:50km


宿泊費:3,000円YH素泊まり)
食 費:4,000円
合 計:7,000円

スタートからの走行距離: 233km
スタートからの出費合計: 18,000円


Text&Photo  No.308 オグ


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4日目:8月2日(火)晴れ 最高気温33度

江湾サウスロードユースホステル」で快適な一夜を過ごすことが出来た。
8時ころ出発。
県道562を経由して肝属川河畔自転車道国土交通省HPへ。

「ツーリングマップル」に載っているサイクリングロードなので
是非走ってみたいと思っていた。
見晴らしの良い河川沿いのサイクリングロード。

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りの田んぼではすでに稲刈りの真最中であった。
さすが南国、収穫が早い!!

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れにしてもこのサイクリングロードあまり人に会わない。
20キロくらい走ってすれ違ったのは自転車に乗った中学生一人だけ。
東京の多摩川サイクリングロードとはえらい違いである。


属川沿いに下りきって、志布志湾に出たところで
楽しかったサイクリングロードも終わる。
そこからは国道448を海岸線にそって北上する。
景勝地「くにの松原」付近の道の駅「くにの松原おおさき」で一休み。


この駐車場にイカツイ感じのアメリカンバイクが止まっていて、
イカツイ感じのライダーが乗っていた。
イカツイ感じなので少し警戒していたが、
意外なことに向こうからめちゃめちゃフレンドリーに話しかけてきた。

「これから北海道を目指して北上中」と話をすると、

「実は俺も北海道までバイクで旅して、
何ヶ月もかけて九州の自宅に今日帰るところなんだよね!!
旅の最終日にこれから北海道に向かう人に会うなんて奇遇だ!!」

と、すごくハイテンションになった。

別れ際に「日本縦断、達成出来るといいですね」と応援してくれた。


日この方、ホントに心配してくれて、私の旅が終わって数ヶ月後に会社宛に
「無事に旅を終えましたか」って電話まで頂く。
「ご心配お掛けしました」心の温まる思いがした。

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の道の駅でもうひとつ出会いが、それは「巨大メカカブトムシ
「なんなんだこれは!!」

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州ってカブトムシが盛んな土地なのでしょうか?
この後も巨大カブトムシに出会うことになる。

さらに国道を北上し南郷町を通過、猪崎鼻という見晴らしの素晴らしい岬の突端へ行く。
高台になっていてここからは海と島が一望できる。

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晴台の櫓もある

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が暮れてきて誰もいない(ちょっと寂しい)今日のキャンプ地はここに決定。
テントは長年愛用しているヨーレイカの一人用登山テント。

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ヨの脅威はないが蚊取り線香を焚いて、テントを設営する。
夜風が心地よい。

テントに入ると蒸し暑いが、夜12時ころ雨が降ってきて涼しくなった。
普通、キャンプで雨に降られるといやなものだが、今日はありがたく感じた。


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本日の走行距離:80km

宿泊費:      0円
食 費:3,000円
合 計:3,000円

スタートからの走行距離: 313km
スタートからの出費合計: 21,000円


Text&Photo  No.308 オグ

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5日目:8月3日(木)晴れ 最高気温31度

け方、雨がやむ。
テントを撤収して8時ころ出発。

海岸の景色が素晴らしい「日南フェニックスロード」を北上する。
途中、宮崎県の海岸で有名な「鬼の洗濯板」と呼ばれる景勝地があり、
ここは自転車を降りて歩いてみた。
まさに巨大な洗濯板の様に岩盤が波打っていて不思議な光景だ!

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の近くの「道の駅フェニックス」に立ち寄る。
この施設の3階、展望階には大正時代から昭和のこの地域の貴重な写真が展示されている。
昔の写真は大好きなので興味深く拝見する。


ころでブログ中に何度も登場する「道の駅」だが、
ご存知の方も多いと思うが、知らない人のために簡単に説明。

速道路にドライバーの休憩施設としてサービスエリアがあるように、
一般国道にあるサービスエリアのようなもの。
たいてい地元の特産品や農作物などが直販されていたり、地域色が濃いのが特徴。
ちなみに私の知る限りでは高速道路のサービスエリアのように
ガソリンスタンドは併設されていない。

「道の駅」には必ずその駅のスタンプがあり、
今回なるべく多くの「道の駅」に立ち寄ってスタンプラリーをすることも旅のテーマのひとつとした。

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らに北へ進むと宮崎市の中心部へ。
久しぶりに大都市に来た。
ここでスポーツ自転車系(非ママチャリ系)の店を発見。

早速、調子の悪いワイヤレス式のサイクルコンピュータ(メーター)に代わる
ワイヤ式のものを購入する。
こういうモノは大都市でないと手に入りにくいのだ。


日のキャンプ地はここからさらに25キロほど海岸を北上した高鍋海水浴場
夕方ころ到着した。

キャンプ場が併設されていて、管理場で600円払ってサイトへ。
キャンプサイトといっても出入り自由なただの公園にしか見えない。
シャワーなどの設備も皆無。
お金払った意味あるのかなと思いつつテントを設営。

「海の家でシャワーでも浴びよう」と歩いて夕暮れの海水浴場へ向かう。
「秋山」という海の家が一軒だけあった。

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う夕方なので、お客さんは海水浴を終えた親子が一組だけ。
店先でおやじさんがイカを焼いていた。
「うまそ!」おっとシャワーが先だ。

「すいませんシャワー浴びたいのですが」

すると店のおやじさんニコニコ顔で「100円です」
安い!!それにしてもすごくいい笑顔だ!!
さっそくシャワーへ。
「冷たっ!」シャワーは水だった。まっ、100円だからね。


ごく感じのいいおやじさんだったので、ここで一杯やることにした。
ビールに焼き鳥。幸せな瞬間。
こちらのおやじさんと話をすると、冬は牡蠣の素潜り漁をされるそうで、
8月だけ海の家をやっていて11月~4月までは同じ場所で牡蠣料理専門店を営んでいるとの事。
どうりで海の家にしては建物が立派だと思った。


のほうを覗くと厨房があった。
ここの牡蠣は有名でテレビ局がよく取材にくるらしい。
「鉄腕ダッシュ」のソーラーカー日本一周でTOKIOも来て牡蠣を食べたと話してくれた。

そこで私も焼き牡蠣を頂くことにした。
さらにおにぎりを頼むと、これが3個で200円「安い!!」
しかも、こちらの女将さんに味噌汁をサービスしてもらった。
海苔の味噌汁。私の好物であった。


店の中にはなぜか飛行機の写真が多く飾ってあり、
その中でも一番気になったのが古いモノクロの写真で複葉機が写っているもの。

おやじさんに聞いてみると、戦前の写真でこの砂浜に飛行機が着陸したことがあり、
その時の写真だと教えてくれた。

「えっ!!この砂浜に着陸!!スゴイ!!」

いろいろ楽しい話を聞かせてもらい非常に充実した時間を過ごすことができた。


店を出てから、今夜はキャンプ場のテントで寝るよりも
目の前の砂浜で星を見ながら寝たほうが気持ちよさそうなので、そうすることにした。
浜辺だと潮風を嫌い蚊も寄ってこない。

「テント設営したの意味無かったな。」

の音、心地よい潮風、きれいな星空を眺めつつ眠りにつく。
明け方4時頃、遠く海の方角で雷が。しばらくするとこちらも雨が降り出した。
あわててテントまで走って逃げ込む。

ここに来てようやくテントが役に立った。

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本日の走行距離:100km

宿泊費:   600円(キャンプ場)
食 費:4,000円
合 計:4,600円

スタートからの走行距離 413km
スタートからの出費合計 25,600円

Text&Photo  No.308 オグ


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6日目:8月4日(金)雨のち晴れ 最高気温31度

7時半起床。
ちょっと寝坊した。あたりは今朝方の雨のせいで濡れている。

のあとのキャンプ撤収作業はやっかいだ。
テントについた水滴をタオルで払いながらの撤収作業となる。
濡れたテントは水分を含んだ分重くなる。手入れを怠るとカビが生える事もある。

と、そこへ再び雨が降り出した。あわてて撤収を完了させて走り出す。


の中ヤケクソ気味に走っていると2時間ぐらいして雨がやみ、晴れだした。
国道10号をひたすら北へ進む。

かしこの道は車道を走ろうにも路肩がほとんど無い。
その上、トレーラーや大型トラックの交通量がやけに多い。
多分、この辺は高速道路も無く、ほとんどの車がこの狭い国道に集中してしまうせいだろう。

回の旅の中で自転車にとって最悪の道だった。
「このままでは事故になりかねない」
やむなく歩道を走ることにしたが、これまためちゃくちゃ狭い。
全くペースが上がらないが、ここは我慢の走行だ!


向市を過ぎると走りやすくなる。
その先に面白い地名がある。土々呂と書いて「トトロ」と読む。

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日は自転車の被視認性を向上させるため、
朝、サイドバックに着けた黄色いレインカバーはそのままにした。

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3時半過ぎ、ようやく延岡に着いた。
延岡には、いつもお世話になっているバイシクルショップ「bike room SIN」のオーナーのご実家がある。

なんでも料理屋さんを営んでるらしいので立ち寄ることに。
訪れたのが中途半端な時間だったため、残念ながら準備中であった。

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こから先、国道10号は「宗太郎越え」と呼ばれる峠道になる。
もう時間は夕方4時過ぎ。

これから峠道に突入するのは少し躊躇したが、地図を見ると日豊本線と並走している。
「鉄道が並走していると言う事は、斜度は緩めだろうし、駅があるならなんとかなる」
と判断して前進する事を決意した。

不思議なことに延岡から北は交通量が激減した!
「宗太郎越え」は宮崎県と大分県を結ぶメインルートなのだが、なぜか交通量が少ない。

想通り峠に差し掛かっても斜度は緩い。
上りにもかかわらずアウターギアでグイグイ走れる。
夕方、気温が低くなって元気になった事もありハイペースで走ることが出来た。


持ちの良いヒルクライム走行で、日没ちょうどに峠付近の駅「重岡」まで来た。
ここはもう、大分県である。
「重岡」はローカルな無人駅である。
駅舎は新しくとてもキレイ。
「今夜は駅寝しよう」無人駅で、すごくキレイと来れば、駅寝するには最高である。

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日は雨の中走行したが、その割に自転車はきれいである。

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8時過ぎ、終電は終わっているのだが、駅に一台の車が来た。
家族でカブトムシを獲りに来たのだ。
駅舎の明かりにつられてカブトムシがいるかも?って思ったらしい。
かし、そこに居たのはカブトムシではなくチャリダーであった。

の子と、両親と、おじいちゃんの三世代。
こちらのお父さんと

「へー、自転車で旅をしているのですか。
 実は私も以前オートバイでオーストラリアを旅した事がありまして」


なんて話になって、

「これまた奇遇ですね」

人との出会い、めぐり合わせってホントに不思議で面白い。

ちらのご一家も帰られて、10時ころ突如、駅の明かりが消える。
終電はとっくに終わっているのに随分と遅い消灯である。
ひとり無人の駅舎で眠りに付く。


れからしばらくして、駅に見回りの職員がやってきた。
懐中電灯を片手に入ってくるなり、「わっ」と驚いた様子だったが、

ここは秘技「たぬき寝入りの術」を決め込んだ。
職員の方は何も言わず、そっと居なくなった。
「勝手に駅寝してすいません。始発前には撤収しますので」
と、心の中でお詫びした。

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本日の走行距離:105km

宿泊費:      0円
食 費:2,000円
合 計:2,000円

スタートからの走行距離: 418km
スタートからの出費合計: 23,000円

Text&Photo  No.308 オグ

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7日目:8月5日(土)晴れ 最高気温33度

人駅「重岡」で朝5時半起床。
あたりは朝の霧に包まれていた。
やはり峠の朝を実感する。

発前に撤収するため、そそくさと出発準備を済ませる。
出発準備が整う頃にはすっかり霧も晴れた。
ここから佐伯まで一気に峠道を下る。
すると「出たー!!巨大カブトムシ」

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かも今度のはリアルすぎて怖い!!
「なぜだー、なぜ俺はここまでカブトムシに取り付かれているんだ!!」


道を下りきってから、次は臼杵港を目指す。
臼杵港へ行く為には「新臼津トンネル」と言う2キロ位ある長いトンネルを通るのだが、
これが自転車にとって(歩行者にとっても)最悪である。
路肩が無いため自転車の通行するスペースは皆無。
トラックなどバンバン走ってくるため、自転車に乗ったまま通行するのは危険すぎると判断し、
かろうじてある縁石の上をよろよろと自転車を押して歩く事にした。

「そもそもこの道は人間の事を考えて造られているのか?」
「否!!全く考えていない!」
「ここは、自動車専用道路でも高速道路でもない一般国道でしょ。
 歩行者を完全無視のこんな道路おかしくない?そもそも人間が歩く道幅を確保した上で、
 まだ道幅があるならば車道を造るのが少なくとも一般道を造る上での建前なんじゃないの?」
「ここでは車道さえ確保出来ればOK。歩いてる人なんか知らないよ~。車にお乗りなさい」
とでも言わんばかり造りになってるな。

などと頭の中でぐるぐる思いをめぐらしながら、
中々出口の見えないトンネルを2~30分ほど歩いただろうか。
やっとの事でトンネルを抜けたときには放心状態でしばらく動けないほど消耗した。


を取り直して臼杵港へ。
ここからフェリーに乗って四国、八幡浜へ。
自転車でフェリーに乗るのは初めての経験である。
フェリーに乗る順番は大型車、乗用車、オートバイ、最後に自転車と決まっている(初めて知った)。
なのでとにかく待たされる。下船もこの順番で自転車が最後となる。
なんだか損した気分である。
船内はソファーなどがあり、とても快適。2時間のクルージングである。

これで九州とお別れ、次は四国だ!
船内の売店でカレーライスを買った。
写真では大きな肉がゴロゴロ入っていてお得な感じであったが、
実際には具は何も入っていなかった。
「きっと煮込み過ぎて溶けてしまったのだろう」とポジティブに解釈することにした。


国、八幡浜港へ上陸した。
ここは「じゃこ天」が名物らしい。
道のあちらこちらに「じゃこ天30円」なんて看板を目にする。
ガソリンスタンドまで「じゃこ天」の看板が出ていたので食べてみることにした。
魚のすり身を揚げたような、かまぼこのような食べ物だった。

それにしてもガソリンスタンドまで「じゃこ天」を売っているとは、
よほど地元の人たちに愛されている食べ物なのだろう。


ばらく走ると木造校舎の小学校に出会う。見ると現役の校舎のようだ。
木造で瓦屋根の校舎に感激した。

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日の目標は大洲まで行くこと。
その前に「大洲郷土館ユースホステル」へ宿泊予約の電話をした。

宿の予約は取れたが、そのとき「夜昼トンネル気をつけて来て下さいね」と言われた。
そう、ここから大洲に行くためには国道197号の「夜昼トンネル」と言う2キロくらいの
長いトンネルを通らなくてはならない。

うトンネルに懲りていた私は、
「ちなみに、夜昼峠を越える峠道はどうですか?」
 と聞くと、
「そんなのありえません!!みなさんトンネルを通ります!!」
ピシャリと言われてしまった。

我慢してトンネルを通って近道するか、トンネルを避けるため、
すごく遠回りして峠越えするか迷っていたのだが、この一言で決心した!!
「峠越えに決めた!!」

元の人も通らない峠道に俄然興味が沸いてきたのだ。
これをただの天邪鬼とも言う。

道をはずれ峠道に入ると、道は狭く非常に曲がりくねっているが車はほとんど通らない。
きっと昔、トンネルが出来る前は往来があったのだろうが、
今は忘れ去られた旧道になっているのだろう。
峠道は見晴らしが良い宇和海を臨むことが出来る。

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付近に古いレンガのトンネルが現れた。アートだ。すごく歴史を感じた。
それにしても総レンガ造りとは手が込んでいる。
今となってはこんな素敵なトンネルが造られる事はないだろう。

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付近には竹林もあり静かで雰囲気のある場所だった。

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越えの末、ユースホステルに到着した。
驚いたことに「大洲郷土館ユースホステル」は大洲城の一角にある。

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洲城の天守閣は木造で、当時のものを忠実に再現したらしい。
地元の誇りである。
「日本のお城って美しい!」とつくづく思った。

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らに驚いたことに、このユースホステルには郷土資料館になっていて、
甲冑、刀剣、鉄砲をはじめ、昔の家具や道具や様々な物が展示されていて歴史好き、
刀剣好きの私はおおいに楽しめた。

屋は広い和室で快適。
本日の宿泊客は私と鉄道好きの高校生I君の二人だけ。
一人旅同士、旅の話に花が咲いた。

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本日の走行距離:90km

宿泊費:3,200円(ユースホステル 素泊まり)
食 費:3,000円
合 計:6,200円

スタートからの走行距離: 508km
スタートからの出費合計: 29,200円

Text&Photo  No.308 オグ

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8日目:8月6日(日)晴れ 最高気温34度

洲のユースホステル前でペアレントさん
(ユースホステルではオーナーの事をこう呼ぶ)に記念写真を撮ってもらって出発。

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こから松山を目指す。
肱川に沿って海を目指す。

長浜港に近づくと「ドドドド」とハーレーダビットソンが一台、又一台と走ってゆく。
「なんだ?やけにハーレーが多いな。」と、思いながら長浜港まで行くと、
なんとハーレーミーティングの開催中で、港に100台以上のハーレーが集結していた。

こからは海沿いの国道378号、通称「夕焼けこやけライン」を走る。
気温は高いが、この海沿いの道は潮風が心地よく快適だ。
路肩も広めで、車も少ない。海を見ながらサイクリングが楽しめる。
真昼間なので夕焼けを堪能することは出来ないが、
「おそらく夕日も素晴らしい眺めだろう」と想像しながらサイクリング。


道378はJR予讃線と寄り添うように海沿いを通っている。
ここに全国で一番海に近い駅「しもなだ」がある。
青春18切符のポスターでも有名な無人駅である。
サイクリングに集中していて残念ながら私は駅を素通りしてしまったが、
鉄道旅の高校生のI君とはここでニアミスしている筈である。


方、松山に到着。
道後温泉付近にくると、夏目漱石の「坊ちゃん」にちなんで、
レトロ風な「坊ちゃん電車」なる路面電車が街中を通っていたりする。

日の宿は道後温泉近くの「松山ユースホステル」。
二日連続ユースホステルは贅沢と思ったけど、ここのホームページが面白そう(ちょっと怪しい)
なので最初から泊まる予定でいた。

図だと街中にあるように見えるのだが、実際に行ってみると場所が分かりづらい。
地元の酒屋さんで聞いてみた。すると小高い丘の頂上にあるとの事。
場所はこの神社のさらに奥。

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迂回する坂道で、最後にもう一踏ん張り上る。

のユースホステルのペアレントさんは自称「大統領」である(やっぱり怪しい)。
別料金で岩盤浴などのオプションもある。

チェックインを済ませると大洲ユースホステルで一緒だった鉄道高校生のI君と再会。
二日連続同じ宿になりました。

ここのユースホステルの部屋は狭い。二段ベットが部屋にギッシリ。
相部屋になったイギリス人のBさんとまずはご挨拶。
九州小倉で英語教師をしていた。なので日本語は上手である。


食後「ミーティングルーム」(ユースホステルでは共有スペースをこう呼びます)で、
なんとなく集まった私とBさんとI君と女子高生のMさんで、おしゃべりタイムに花が咲く。

はり高校生はテンションが高い!!
「聞いてくださいよー。うちのクラスの男子がね・・・」なんて感じで、「うわー懐かしーそういう話題」
自分も高校生の頃を思い出して気が付けば話に夢中になっていた。

こに元英語教師のイギリス人と、鉄道一人旅の高校生と、
自転車一人旅のメッセンジャーと、家族旅行の女子高生が集まって談笑しているのである。
何と言う奇跡的な組み合わせだろうか。
きっと傍から見れば不思議な光景に違いない。

だが当人たちは何の違和感も感じず、むしろ話のボルテージは上がる一方。
イギリス人のBさんが「イギリスで実は日本のアニメが大人気なんだ」と言う話にシフトすると、
さらに「宮崎駿、人気あるんだよね」とか「ゲド戦記の歌いいよね」とか結構詳しい!!
みんな時間を忘れてしゃべり、笑いまくった。

んなミラクルな出会いも「この怪しいユースホステルの成せる技か」と思った。

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本日の走行距離:70km

宿泊費:4,200円(ユースホステル 一泊二食付き)
食費等:2,050円
合 計:6,250円

スタートからの走行距離: 578km
スタートからの出費合計: 35,450円

Text&Photo  No.308 オグ
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9日目:8月7日(月)晴れ 最高気温33度

朝は朝寝坊してしまった。8時半起床。
慌てて朝食を済ませて9時半頃出発。
海沿いの国道196号を走る。
本日も快晴のサイクリング日和である。

よけ対策の為、サンバイザーにサングラス、それと手拭い。
名付けて「アラビアのロレンス風」!?ちょっと怪しい。
それに安全装備としてヘルメットとグローブは必須アイテムである。

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り安全に走るためバックミラーを装着することにした。
大量に荷物を積載した自転車で後方確認するとバランスを崩しやすいので、
バックミラーの装着は有効である。

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よく見ると写真を撮る自分の姿が写っている。

道196号から県道15号へ乗り継いで今治の北部へ。
ここから四国を離れて「しまなみ海道」を北上し、本州、尾道へ渡る。
「しまなみ海道」とは四国と本州の間にある瀬戸内海の島々を橋でつないだ道路である。

の「しまなみ海道」はサイクリングロードが併設されている。
自転車で海を渡れるのでサイクリストの間で有名である。
以前から是非一度走ってみたいと思っていた。

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「しまなみ海道」サイクリングロードの入り口は少し分かりづらい。
地元のガソリンスタンドで教えてもらう。

サイクリングロードに入るとすぐに一つ目の橋「来島海峡大橋」がお出迎え。

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ロープを上りきったあたりから今治の造船所が見える。

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きな橋なのでスロープをゆるゆる上って行く。
「しまなみ海道」にかかる橋はすべて橋を渡る為のスロープから、
原付・自転車・歩行者にレーンが分かれている。

ごとに無人の料金所があり賽銭箱みたいに50~200円の料金を入れることになっている。
ただ遮断機などはないので素通り出来てしまう。

見ていると旅行者風の人は皆料金を払っていたが、地元風の人たちは完全に無視しているようだ。
誰も料金を払っていない。
考えてみればこんな投げやりな料金徴収システムでは一見さんの旅行者はともかく、
ここで生活している人たちが毎回お金を払うわけが無い!!と思った。

回私は瀬戸内海を渡るのに6箇所の橋を渡ったが、
料金BOXに小銭を入れるたびに正直者が馬鹿見るようなこのシステムに不公平感を感じた。
「お金取るならもっと本気で取れ!!」


長~い「来島海峡大橋」(自転車200円)を渡ると、そこは一つ目の島「大島」に上陸。
この島の道の駅「よしうみいきいき館」で素麺を食べる。
夏はやっぱり素麺!!
素麺は私の大好物である。

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らに「大島大橋」(自転車50円)を渡ると、塩で有名な「伯方島」に上陸。
この島の道の駅「伯方S・Cパーク」で「伯方の塩アイス」を食べるのが楽しみだったが、
午後五時に到着したときには閉館時間だった。
アイスはあきらめたが、職員の方に頼んでスタンプだけは押させてもらった。

は「大三島橋」(自転車50円)を渡って三つ目の島「大三島」に上陸。
「しまなみ海道」でもっとも美しい橋「多々羅大橋」が見えてきた。
「記念写真撮りなさい」と言わんばかりの大きな岩があったので
三脚セットしてセルフタイマーでパチリ。

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日はこの橋は渡らずに三村峠と言う小さな峠を越えて島の東海岸から西海岸へ。
三村峠を越える自転車道は交通量が少ないのだろう。道は荒れていた。

峠の下りで一瞬見えた夕日の見事さに思わず「わー」と驚きの声を上げてしまった。

西海岸には「」と言う海水浴場がある。
午後7時過ぎの到着。
小さな目立たない場所にある海水浴場で、テントがひとつ張ってある意外は誰もいない。
砂浜はきれいで、波も無くとても静かなところ。
砂浜に屋根付の板の間があったのでテントは張らずにそこにマットを敷いて寝た。


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本日の走行距離:96km

宿泊費:  0円
食費等:2,300円
通行料:   300円
合 計:2,600円

スタートからの総走行距離: 674km
スタートからの総出費合計: 38,050円

Text&Photo  No.308 オグ


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10日目:8月8日(火) 晴れ 最高気温36度

五時起床。
あたりは霧につつまれ、とても静かな朝だ。

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日のお目当ては大山祇神社への参拝である。

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こちらの神社は全国の国宝級武具の
なんと八割が奉納されている。



史好き、刀剣好きの私として絶対見に行きたいと思っていた。
なので旅に出る前からこちらへ参拝することは計画に入れていた。

今朝野宿した「台海水浴場」から3キロくらいの道のりなので、すぐに着いてしまう。
朝早く訪れたのでまだ誰もいない。
境内には樹齢2600年と云われる大クスがある。

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拝を終えて神社のとなりにある博物館へ行く。
武具が展示されているのはこちらである。

開館時間は8時30分。
時計を見るとまだ6時30分。
ちょっと朝早すぎた。
まだ2時間あるが待つことにした。


2 時間後、開館と同時に入る。
中に入ると最初に、今まで見たことの無いような長太刀が展示されていた。
この長さ、一人で抜刀出来るのか?と思わせる。

さらに義経の太刀や弁慶の薙刀と伝えられるものも展示されていた。
鎧も数多く展示されていて中世の大鎧などもある。


の中で特に際立っていたのが「鶴姫」の鎧である。
現存する唯一の女性用の鎧と言うことで大変珍しい物らしい。
鶴姫」は瀬戸内海の水軍のお姫様でありながら、
甲冑を身にまとい合戦に出陣したそうである!

「鶴姫」はここ大三島の誇りであろう。
神社の近くに「鶴姫の銅像」と「鶴姫公園」がある。

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日通った三村峠を逆戻りして再び多々羅大橋へ。
やはりこの橋は美しい。

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イクリングしている人たちは皆この橋の写真を撮っていた。

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2 00円払って多々羅大橋を渡る。
多々羅大橋を渡ると途中、大きな柱の下に「多々羅鳴き龍」と言うポイントがある。
京都のお寺の「鳴き龍」と同じ原理らしい。

ここの真下で手を叩くと
「べんべんべん」
と、予想以上に大きな音が反響したので驚いた!!
例えるなら弦を弾くような音である。

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口島から50円払って因島へ渡る。
さらに50円払って向島へ渡る。

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島の次は尾道大橋(10円)で本州に渡るはずであったが、
道に迷っている内に渡り舟の停泊所に来てしまう。

「よく分からないけど面白そうだからこれでいいや」
と思い乗船することにする。
この渡り舟、自転車やバイクを主に運ぶ小さなフェリーのような造りになっている。
110円を払って乗船。

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ずか5分程のクルージング。
子供から大人まで大勢の人が利用していて賑やかだった。

船は水路に入ってついに尾道、本州に上陸。
本日はここからさらに東を目指し走った。


が暮れる頃、笠岡に到着。
笠岡屋ユースホステルにチェックイン。
こちら、ユースホステルらしさは全く無い。
古い住宅地にある木造の民宿といった感じ。
近くにコンビニもない為、酒屋で買った発泡酒を飲んで、やきそばUFOを食べて寝た。


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本日の走行距離97km


宿泊費:3,200円(ユースホステル・素泊まり)
食費等:3,000円
博物館:1,000円
通行料:   250円
渡し舟:   110


合 計:7,560円

スタートからの総走行距離: 771km
スタートからの総出費合計: 45,610円


Text&Photo  No.308 オグ


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11日目:8月9日(水) 晴れ 最高気温38度 

8時にユースホステルを出発。
岡山方面へ国道2号を走る。
それにしても暑い!!
もう暑さには慣れたはずなのに、この暑さは異常だ!!
サイクリングどころじゃない。

「アスファルトの照り返しで頭が変になりそうだ!!」


10時頃、倉敷のファミレス「ジョイフル」に涼しさを求めて逃げ込む。
ランチが399円、ドリンクバー140円、激安である。
関東ではなじみの無い「ジョイフル」だけど、西日本では「ガスト」のような存在だ。

みに東京に住んでいると全国区だと思っていたチェーン店も、
日本縦断の旅をしてみると実は西日本と東日本で勢力が分かれていて面白い。


えばコンビニエンストア。
東京ではセブン、ローソン、ファミマ、サンクス、ミニストップ、ampm、etc・・・
多様であるが、西日本はなんと言ってもローソンが多かった。
ちなみに田舎だとデイリーヤマザキが多い。

丼チェーンもファミレスも、大きく西と東で分かれているが、
そんな中100円ショップの「ダイソー」だけは九州から北海道まであった。
特に国道沿いにある「ダイソー」は巨大だ!
「ダイソー」だけでホームセンター並みの店舗まであった。
「えっ、これも100円、あれも100円」と興奮気味に見ていると、

「なにー、このナップザックが100円だとー!!」

よく見るとフェイントで「こちらの商品は300円です」と札が付いていた。


は脱線したが旅は続く。
その後、岡山を経由し、そこから国道53号を北上。
岡山から離れるにしたがって交通量も少なくなってきた。
夕方になって都市部から離れて「ちょっと涼しくなったな」
と思ったそのとき、国道の電光掲示板に「気温38度」の表示が。

「さ、さんじゅうはちど~!!」

夕方のこの時間、この場所で、信じられない気温だ!!


日の目的地「津山」へ午後6時到着。
ツーリングマップルオススメの某ビジネスホテルに泊まる。
ガレージにバイクが駐車出来るのがそのポイントらしい。
チャリダーにとっても自転車止める場所があるのは安心なので、こちらにチェックイン。

観は古めの鉄筋コンクリート4階建てくらいの建物。
けっこうボロくて、な~んか嫌な予感。
中に入ると廊下の電気が点いておらず、窓も無いので暗い。
かすかに非常灯の明かりのみ。
「うーん。省エネかー」と、一瞬思ったが。

「いや、マジで怖いよこれ、客が泊まるんだから電気点けてよ!!」


飯を食べに駅前の商店街へ。
定食屋さんでステーキとビールをたいらげる。
うまかった。
暑いの何のと言いつつ、食欲旺盛なのだから我ながら頼もしい!


追記:
長旅の疲れと、連日の猛暑もあり、この日と翌日は写真を撮る余裕がありませんでした。
「何か別な写真の掲載を」とも思ったのですが、「記録」という観点から
「この日は写真を撮らなかった」と言う事実を書くことの方が妥当であると判断いたしました。
写真を楽しみにしていた読者の皆様ごめんなさい。

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本日の走行距離108km


宿泊費:4,200円(某ビジネスホテル)
食費等:3,750円

合 計:7,950円

スタートからの総走行距離: 879km
スタートからの総出費:53,560円


Text&Photo  No.308 オグ


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12日目:8月10日(木)くもりのち晴れ 最高気温36度

8時10分頃ビジネスホテルを出発。
国道53号を北上。
日本原高原というところまで来た。
見晴らしが良くなる。

ここから先は徐々に登坂になりスピードが落ちる。
この登りで中国山地を越えて日本海側に行くことになる。
フロントはいつしかインナーギアへ。
思ったよりキツイ。
やっとの思いで登りきる。

峠は黒尾トンネル付近。
トンネルに入るとすぐに下り坂になる。
今度はハイスピードで峠を下る。
メーターは時速50キロ超!!
この荷物で時速50キロ超は少し怖い。
荷物が慣性で振られる。


後、道の駅「清流茶屋かわはら」で一休み。
大きくて新しいキレイな道の駅だ。
道の駅内にファミリーマートがあるのも珍しい。
道の駅に畳の休憩場所があったので一時間ほど仮眠をとる。


方4時半くらいに出発。
すぐに川沿いのサイクリングロード「因幡自転車道」に合流する。
やはりサイクリングロードは車がいないので快適だ。

下流に行くほど、どんどん道幅が広くなっていく。
このサイクリングロードは、ありがたいことに今日の目的地「鳥取砂丘」まで続いている。


取砂丘のすぐとなりには「柳茶屋」という無料のキャンプ場がある。
本日はここにテントを張る。

柳茶屋キャンプ場のすぐとなりにサイクリングの合宿所?みたいな施設があって。
大学のサイクリング部が合宿にきていた。
「あ~、なんかすげ~楽しそう。いいな~」


ャンプ場には風呂もシャワーも無いので、
すぐ近くの国民宿舎「砂丘の家」まで自転車で行ってみた。

「すいませ~ん。入浴だけ出来ますか?」

飛び込みだったので断られるかと思ったが、500円で入浴させてもらった。

「ありがたい」


呂から上がると7時半ころ。
食べ物を何も持っていなかったので次は食料調達である。

しかし、あたりはすっかり暗くなっていて民家はおろか街灯もほとんどない。
真っ暗な道をペツルのヘッドランプを頼りに自転車で5分くらい走ると、
民宿らしき建物の一階に明かりが。

看板は「民宿オアシス
一階は売店風になっているので中に入ってみた。

「すいません、何か食べ物ありますか?」とお店のおばあちゃんに聞くと
「何も売ってない」と言われた。

たしかに店の棚にはお菓子すら無かった。


めて帰ろうとしたとき、「どんべえ(カップうどん)でもいいか?」と言われた。

「もちろん。喜んで!!!」
「じゃあ、そこにお掛けなさい」

ハラペコなのに飯ぬきになるかと思ったのでホントにうれしかった。


ばらくすると、おばあちゃんがお盆を持って隣の部屋から来た。
お盆の上には、なんと、どんべえとゴハン。
さらに、いわしの煮魚とラッキョウがのっていた。

「えっ!こんなに!!」

めちゃめちゃ嬉しかった。
ごはんも「お代わりしなさい」「漬物も食べなさい」
最後に御代はどんべえだけでけっこうです」と、なんて優しい人なんだろう。


りがとうございました。
ここは旅人にとってホントに「オアシス」だった。


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本日の走行距離89km


宿泊費:        0円
食費等:2,500円

合 計:2,500円

スタートからの総走行距離:969km
スタートからの総出費:56,060円


Text&Photo  No.308 オグ



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13日目:8月11日(金)晴れ 最高気温34度

7時起床。
8時半頃出発。
まずは砂丘に行ってみる。

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鳥取砂丘は感動的に広い。



ルフタイマーで記念写真。

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日に日に怪しくなっていくオレ。もはや国籍不明か?



日は天橋立を目指して海岸線の国道178号をひたすら東へ。
このあたりの海岸は海水浴場も空いている。

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ーチとビーチの間は小さな山越えをしながら進むアップダウンの連続だ。
これがけっこうツライ。
だが、景色は最高にイイ!

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中、静かな漁村があった。
昼間なので誰もいない静かな漁港。
漁船が見事なほどキレイに並んでいる。
「美しい」と思った。

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らに進むと、おじいさんと孫が磯遊びをしている光景に出会った。
とても幸せそうな光景であった。
ここで暮らす人の日常的な風景なのだろうか。
羨ましい気がした。

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陰本線の難所「余部鉄橋」に来た。
こんな高いところを鉄道が通っているなんて。

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っている人は怖くないのか?
と、思っているとそこへタイミングよく列車が来たのでパチリ。

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は続く。


「あっ、海上に亀島発見!!」
勝手に私が命名しました。
名前があるのか分かりませんが、多分そう呼ばれていることでしょう!?

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かえる島
こちらはちゃんと名前があります。
「無事に帰る」と漁から無事に帰ってくる事への祈りが込められています。

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れにしてもこの道、想像以上に田舎道だった。
時間はもう3時過ぎ。
だが、走れど走れど、ぜんぜんコンビニが現れない。
ここはコンビニ空白地帯だった。
ハラが減りすぎて、ついに自転車を降りて、へたり込んだ。

連日猛暑なので食料を持ち歩かないようにしていた。
なので食事はコンビニやファミレスに頼りきっていたのだ。
まさか国道でコンビニ空白地帯があると思っていなかった。


のときバックの中に「コアラのマーチ」があるのを思い出した。
私は「コアラのマーチ」を食べるときに、必ず1コずつコアラの絵を確認している。
だが、箱から出てきたコアラは中のチョコが溶けてしまい、もはや絵の判別は不可能だった!!
その無残な姿にショックを受けた!!
だが、気を取り直して食べてみた。

すると「染みチョコみたいで旨い!!」

口に入るだけ頬張って、豪快に食べた。

栄養バランスはメチャクチャだがコアラのマーチを食べ、コーラを飲み、カロリーを補充して旅は続く。



陰屈指の名湯「城崎温泉」まで来た。
いかにも温泉街といった風情で賑わっていた。

するとJR城崎温泉駅前に面白いものを発見した。
理由は良く分からないが沢山の下駄が奉納されている。
よく見ると下駄にはそれぞれ温泉宿の名前が記されているようだ。

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の後、県境の三原峠を越えて兵庫県から京都府へ入る。
京丹後市の久美浜と言うところまで来た。
ここの町は土地が低く、街中に流れる川の水位が高い!!
私が訪れたときがたまたま満ち潮だったのだろうか?
歴史を感じさせる素敵な町並みであった。


間は夕方5時やっとデイリーヤマザキで菓子パンにありついた。

「あともう少し頑張れば、日没までにギリギリで天橋立のユースホステルに間に合う」

と思った私は、宿に予約の電話を入れた。
しかし、返事は

「すでに満室です」

そりゃそうだ。ユースホステルとは言え、日本三景の天橋立。しかもお盆の時期。
考えてみれば満室は当たり前だ。


りあえず近くの海水浴場「浜詰」に向かうことにした。
着いてみると広くて美しいビーチであった。
ただ波は無く不思議なほど穏やかな海であった。

このビーチは「夕日ヶ浦」と言う温泉地に隣接していて、なんとも雰囲気のいいところである。
ビーチには枕木で作られた歩道がある。
一番ビーチの端まで行くと木道も行き止まりになっていて誰も通る人はいないので、そこにテントを張った。


のあと近くの日帰り温泉施設で入浴。
新しくてすごくキレイ。
おまけに風呂は広くて、空いている。
最高の風呂だった。


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本日の走行距離100km


宿泊費:        0円
食費等:2,000円

合 計:2,000円

スタートからの総走行距離:1,069km
スタートからの総出費:58,060円


Text&Photo  No.308 オグ


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14日目:8月12日(土)晴れ 最高気温34度

べは非常に寝苦しかった。
寝たのは夜中の3時半頃。
今朝起きたのは5時半頃。
2時間くらいしか寝ていない。

それでも前進あるのみ。


前10時半頃、日本三景の「天橋立」に到着。
天橋立は歩行者と自転車は渡ることが出来る。

「自転車が渡れるとはありがたい」

想像していたよりもずっと幅が広くて、両側は松の巨木が植えられている。

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ここでは巨木めぐりをするのも面白い。

一部砂浜が広がっているところがあり、海水浴を楽しむ大勢の人たちで賑わっていた。


中大きな東屋があったので小一時間ほど昼寝をした。
松林を抜ける浜風がとても心地良く、ぐっすりと寝ることができた。
天橋立の東岸は小さな橋が架かっていて観光地らしい賑わいをみせていた。



旅は続く。



鶴まで来た。
舞鶴の道の駅「きんき道の駅」へ立ち寄った。
この道の駅には「舞鶴港とれとれセンター」という観光向けの魚市場がある。
すごく大きい生牡蠣(500円)と、ハマグリのように巨大なあさり貝を食べた。
どちらも旨かった。


鶴港は海上自衛隊の港でもある。

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基地の門まで来ると「土曜日、見学出来ます」と看板に書いてあった。

「あっ、今日は土曜だ。見学したい」

と思ったが時刻は夕方4時を過ぎていたのであきらめる事にした。


鶴はレンガの建物が多いことでも有名である。
舞鶴市は町のシンボルとしてレンガの建物の保存に努めている。

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「レンガの倉庫。やはり味がありますね~」


いぶ太陽が西に傾いてきた。
今日の目標「小浜」まではあと30キロ
国道27号を無心に走り続ける。


ると「プッ、プッ、プッ」とクラクションを鳴らしてくるワンボックスカーがいた。
ここまでの旅でクラクションを鳴らされるのは初めてだったので少しショックだった。

そのワンボックスカーは追い抜きざまに歩道に乗り上げて止まると、
中からおっちゃんが飛び出してきた。

「なんだこの人。トラブルは御免だ!」

完全に無視して走り続けた。
ると又追ってきて「プッ、プッ、プッ」と鳴らされた。

「ちょっとしつこくない?」と思ったが

「いや、待てよ、これは怒りのクラクションじゃなくて別な意味かも」

「あれ、もしかして何か荷物を落としたかな?それを教えようとしているのかも?」

と思い2回目は止まった。
ると、そのおっちゃんいきなり

「家、舞鶴だから泊まっていきなさい」

なっ、なんすか~。いきなり!!!
そりゃちょっと、いくらなんでも藪から棒でしょうよ。

「いえ、方向が逆ですので」

丁重にお断りした。
おっちゃんは少し残念そうに

「ここから4キロくらい進むと、シーサイド高浜という道の駅がある。
    風呂もあるから行ってみるといい」


おおっ、それは有力な情報だ。


速シーサイド高浜へ行ってみた。
建物は新しくて風呂も良かった。
夜になったので道の駅のベンチにエアマットを敷いて、蚊取り線香を焚きながら寝ることにした。


ながらここまでの旅を振り返った。
出発前の予定より丸二日遅れている。
当初の予定表ならば今日は金沢にいるはずである。
すこし焦りを感じた。

「明日からはもっと距離を稼ごう」

そう決意した。


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本日の走行距離100km


宿泊費:        0円
食費等:4,800円
風呂代:    600円

合 計:5,400円

スタートからの総走行距離:1,169km
スタートからの総出費:63,460円


Text&Photo  No.308 オグ


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15日目:8月13日(日)晴れ 最高気温34度

5時半に起床。
ベンチで寝たので眠りは浅い。
マットをたたんで6時に出発。
野宿のいいところは撤収が早いことだ。
すぐに出発できる。


道27号を小浜方面へ。
するとコンビニ「ミニストップ」を発見。
今回の旅で初めてのミニストップである。
さらに進むと小浜付近で牛丼チェーン「すき家」を発見。
こちらも今回の旅で初の「すき家」である。
この付近が西日本と東日本のチェーン店の勢力分岐点なのだろうか?


ごろに敦賀に到着。
敦賀駅前の商店街には「銀河鉄道999」の銅像があった。

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写真の他にも、テツロウ、メーテル、車掌さんetc、歩道上にたくさんあった。
ここは松本零士ゆかりの土地なのだろうか?


の後、一路福井を目指す。
がむしゃらに走って福井青年館ユースホステルに夕方6時半に到着。
福井青年館ユースホステルは街中にある鉄筋コンクリート。

久しぶりに都市部に宿泊したので夕飯は街中の居酒屋チェーンで晩飯。
一人だったのでカウンターに通された。

ファミレスとチェーン系の居酒屋でカウンターに通されるのはちょっぴり寂しい。

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本日の走行距離125km


宿泊費:3,500円(福井ユースホステル素泊まり)
食費等:4,000円


合 計:7,500円

スタートからの総走行距離:1,294km
スタートからの総出費:70,960円


Text&Photo  No.308 オグ


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16日目:8月14日(月)晴れ 最高気温32度

朝、ユースホステルのフロントから宅配便で九州、中国、関西の地図3冊を自宅へ送る。
地図が3冊減るだけでも軽量化になる。


道8号線を北上し福井県と石川県の県境、牛の谷峠まで来た。

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を越えて8%の斜度の坂を下ると加賀の街だ。
昼飯はファミレス「サイゼリア」
ランチが安くて、ドリンクバーがあるのが最高に魅力だ。
そう言えば昨日のランチも「サイゼリア」
二日連続になってしまった。


方、金沢市の中心部まで来た。
せっかくなので金沢城を見学することにする。
さすがは加賀百万石のお城、石垣の規模がすごい!!

城の周りを自転車で一周すると「大手門」と言う交差点に来た。
東京でも皇居の内堀通りに「大手門」交差点が存在する。
仕事中もたびたび無線上で登場する地名だ。

今、無線をもっていたら「現在地、大手門!!」と叫びたい衝動にかられた。
もとより無線の電波が東京まで届くはずも無いのだが。


のあと本日の宿、金沢ユースホステルを目指す。
城の近くを流れる浅野川に架かる橋は景観を配慮して木造風に造られていた。

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指す金沢ユースホステルは卯辰山の頂上付近にある。
小さな山だが、そこそこ登りはしんどかった。

山の頂上は見晴らしがとても良い!!
金沢の街並みから日本海まで一望出来る。


の後、金沢ユースホステルにチェックイン。
予約をしていなかったので夕食はなし。
翌朝の朝食は頼むことが出来た。

本日の夕食はユースホステルのフロントで売られているカップめん「一平ちゃん」
ちょっぴりさみしい晩御飯になってしまった。

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本日の走行距離84km


宿泊費:3,500円(金沢ユースホステル朝食付き)
食 費:3,000円

宅配便:   800円

合 計:7,300円

スタートからの総走行距離:1,378km
スタートからの総出費:78,260円


Text&Photo  No.308 オグ



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17日目:8月15日(火)晴れ 最高気温34度

沢ユースホステルで朝食。
和食のバイキングだ。

今日は金沢ユースホステルで知り合った、私と同じように自転車で旅をしているY君と一緒に走ることにした。
実はY君、昨日は福井のユースホステルに泊まっていたらしく二日連続で私と同じ宿だったことになる。


転車で山を下り「東茶屋」と呼ばれる城下町へ。
夕方ならば賑わっているはずの観光地だが、さすがに朝なのでほとんど人気はない。

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の後、国道8号で富山を目指す。
国道8号は道幅も路肩も広いのでとても走りやすい。

このあたりは平野部なので、道もフラット。
しかも昨日から道がすいていて車が少ない。
特にトラックが少ないので非常に走りやすい。
お盆効果であろう。
距離を稼ぐチャンスだ!!


の駅「倶利伽羅源平の郷」に立ち寄った。
牛の角に松明を着けた像があった。
かつての源平合戦の古戦場がしのばれる。

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らに進むと、素敵なトンネルを発見!!
「源平トンネル」
兜の形になっている。
こんなお洒落なトンネル初めてだ。

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ごはんはお決まりのファミレス「ジョイフル」。
日替わりランチ\399
ドリンクバー\140
経済的だ!!


方、富山県と新潟県の県境付近まで来た。
本日は天香寺というお寺のユースホステルに泊まることにした。

Y君と今日も一緒。
これで三日連続同じ宿に泊まる事になった。

天香寺ユースホステルは少し場所が分かりづらい。
少し迷って到着したのは午後6時40分頃。

ユースホステルとは言ってもここはお寺そのもの。
とても広くて、いい雰囲気である。
お寺の本堂のすぐ隣の部屋に泊まることが出来る。
素泊まり専門のユースホステルなので今日も晩御飯は持参したカップメンと缶詰だ。

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本日の走行距離115km


宿泊費:3,000円(天香寺ユースホステル素泊まり)
食 費:2,000円


合 計:5,000円

スタートからの総走行距離:1,493km
スタートからの総出費:83,260円


Text&Photo  No.308 オグ


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18日目(前編):8月16日(水)晴れ 最高気温36度

日も快晴。
それにしても毎日、毎日暑すぎる。
たまには雨でも降らないかなー、と思う。

8時過ぎに天香寺ユースホステルを出発。

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潟方面へ進むと道端に井戸があった。
とある高僧が村人から受けた恩返しに、持っていた杖で
掘ったとされる伝説の井戸らしい。


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道8号線をしばらく走ると古来から旅の難所として有名な「親不知」にさしかかる。
この辺りは日本海に断崖がそそり立つ地形になっており、昔の旅人は崖に這うように往来したそうである。
その為、ときには高波にさらわれる者もあり、正に命がけであった。

現在の国道は崖をトンネルでショートカットするようになっているので、
車で走る分にはここがかつての難所であると感じることは無いであろう。
しかし自転車や歩行者にとっては路肩も歩道も無いこのトンネルだらけの国道は正に難所だ!!


の親不知の中でも最大の難所とされた場所が「天険」である。
現在の国道は「天険トンネル」で難なく通過してしまうが、トンネルの入り口にトンネル開通前のかつての国道が巻き道のように今も残っている。

とはいってもここは廃道で車は通行できない。
だが、自転車と歩行者は通り抜け出来るので人力旅人にはオススメしたい。

アスファルトがひび割れ、雑草が多い茂る道だが、ここからの日本海の眺めは最高である。
ちなみにここは「道百選」にも選ばれている。

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不知を抜けて道の駅「親不知ピアパーク」に立ち寄る。
すると巨大な亀に出会う。
そう言えば九州では巨大カブトムシだったな~。


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今回はデータ量が多いので編集の都合上、次週(後編)に続きます。


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18日目(後編):8月16日(水)晴れ 最高気温36度

魚川を過ぎてしばらく進むとサイクリングロードが現れる。

久比岐自転車道

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沿いを走る正に極上のサイクリングロードだ!!

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こは旧国道なのだろうか?それとも鉄道の廃線跡なのだろうか?
いずれにしても最高のサイクリングロードである。
しかも、歩行者も自転車もほとんどいない静かな道。

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の途中「白山神社」という茅葺屋根の神社がある。
茅葺屋根の神社とはめずらしい。
1500年代に建てられたとても歴史のある神社だそうである。

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のサイクリングロードにはいくつもの小さなトンネルがあり、中は驚くほど涼しい。
まるでクーラーの効いたお店に入るときみたいに「すずし~」と思わず言ってしまうほど。

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暑さにまいっていた私にはとても癒しになった。

にはこんなレンガのお洒落なトンネルもある。

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の途中に変わった光景を目にした。
なんと海の上に一本だけ電柱がある。
電線は無いが電信柱だけポツンと一本あるのである。

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しかったサイクリングロードもここでおしまい。

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残念。
「ずーっと日本中こんな道が続けばいいのに」と、思った。


の後、国道8号線にて柏崎方面を目指して走る。
米山付近に「聖ヶ鼻」という岬がある。
国道はトンネルでショートカットしてしまうが、「聖ヶ鼻」を経由すればトンネルを迂回することが出来る。
ここは迂回ルートを選択した。

すると、この「聖ヶ鼻」すばらしく眺めがいい事に気づいた。
南側は米山駅を見下ろすことが出来る。
たぶん鉄道マニアにはたまらない光景なのだろう。
カメラマンっぽい人たちが何人か構えていた。

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側はこれから自分が進む方角である。

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北に遠くまで見渡すことが出来てすばらしい光景だ。
以前、樺太(サハリン)に行ったとき見たクルーグルイ岬からの眺めを思い出した。

このまま進むとトンネルを迂回して再び国道8号に合流するはずであった、が!!
「なんだこれはー!!!」

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崩れで完全に道がなくなっているではないか。
仕方なくもと来た道を引き返すことに。


崎の市街地手前、鯨波付近まで来て夕暮れ時となった。
日本海に沈む夕日がとてもきれいだ。
観光客が夕日をバックに記念撮影をしようとしている。
これはチャンス!!
近寄って「よければ撮りましょうか」と、声をかける。
今度は自分が撮ってもらいたい事はミエミエだけどこの際いいでしょう。

そのときの写真がこれ。

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まさに日本海に日が沈む瞬間。


日は野宿をするとして、その前にひとっ風呂。
日帰り入浴施設「柏崎ソルトスパ」へ。
夕飯はこちらで生ビールと私の好物「素麺」
しかも素麺を注文したら小皿にトッピングも付いてきた。
これは嬉しい。

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「柏崎ソルトスパ」を出てすぐ近くの海岸へ。
このあたりの海岸はコンクリートで護岸されている。
あたりは真っ暗でよく分からないが、5キロくらい先に見える柏崎原子力発電所が真夜中でもナイター照明のようにものすごく明るい。
少し異様な光景だ。

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本日の走行距離124km


    宿泊費:        0円
食費・入浴費等:5,200円


合 計:5,200円

スタートからの総走行距離:1,617km
スタートからの総出費  :88,460円


Text&Photo  No.308 オグ


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19日目(前編):8月17日(木) 晴れ 最高気温38度

夜は真夜中に浜辺を散歩している人がいたりして、落ち着いて眠ることが出来なかった。
2~3時間しか睡眠が取れていない状態。
野宿なのでしかたない。
早朝出発。
国道352号から402号へ海沿いの国道を走る。

道沿いの道の駅「越後出雲崎天領の里」に立ち寄る。
このあたりは良寛和尚で有名な土地。
良寛和尚はかつてバブル経済崩壊後の「清貧ブーム」でよく取り上げられていたのを思い出す。

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「良寛牛乳」に「良寛コーヒー」ってちょっとコジツケじゃない?面白いからいいけど。


ばらく行くと寺泊という町に「アメヤ横丁」という魚市場風の観光地がある。
まだ午前10時前だが観光客で賑わっていた。

いろんなお店を見て回るとアナゴ一匹を串にさしたアナゴの丸焼きが売っていた。

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「うわっ!すごいなコレ」
真っ黒で見た目のインパクトがスゴイ!!

「こんな見た目が悪いのに限って実は旨いんだよな~」

と思って一串買って食べてみた。
すると・・・

「まっ!まずい~!!!!!!」

マズすぎる。
私はアナゴが好物だが、この丸焼きはマズすぎる!!
黒く焼けてるように見えていても実は生焼けだった。
皮はゴムのように噛み切れず、とても生臭くて食べられない。

それでもガマンして半分くらいまで食べたが「食中毒になるかもしれない」と思い、食べるのを止めた。

・・・ショックだった。

後編に続く。


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19日目(後編):8月17日(木)晴れ 最高気温38度

の先新潟市までは佐渡島を左手に見ながら眺めのよいサイクリングが楽しめる。

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れにしても今日も暑い!!
気が付けばすっかり日焼けして、私の腕もアナゴのような色になっていた。

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中、洞窟のようなところがあった。
自転車を降りて近寄ってみると、まるで海が「青の洞窟」のような神秘的な色をしていた。

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の写真は岬が崩落した跡である。
ダイナミックな地形だ!!


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渡島といえば日蓮上人。


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るで絵葉書かポスターのような風景。地中海みたいだなー。

方、新潟空港のクロネコヤマト営業所に到着。
鹿児島から新潟空港へ送った荷物を受け取る。
しかし、寝袋やコンロ、コッヘルなど、その半分以上はそのまま東京の実家に送り返した。

やはり、今回の旅は暑すぎる。
自炊はしないことに決めて、不要なものは送り返すことにした。

う夕方なので寝る場所を探しに近くの海水浴場へ。

すでに時間は午後6時。
誰もいない寂しい海水浴場に到着。
海の家もすべて閉まっている。と、思いきや一軒だけ開いている海の家があった。
恐る恐る「すいませーん、終わりですか?」とたずねてみる。
すると店のおばちゃんが「大丈夫ですよ!」
おおっ。ラッキー!!
一時は夕飯抜きのビール抜きになるかと思った。
ビールに餃子とチャーハンを注文すると、サービスで漬物とカキ氷も出てきた。

「今日はキャンプするのかい?」と聞いてきた。
遠くで雷が鳴っていて今にも夕立がきそうな天気だった。
「どこか、屋根のあるところで野宿するつもりです」と答えると、
「海の家の休憩場で寝たらいい、御代はけっこうですから」ということになった。
ありがたい!!!!

しばらくすると、海の家に、こちらの親戚の方々(だと思う)が遊びに来て談笑が始まった。
おばちゃんが楽しそうに話すのだが、方言がすごくて全く聞き取ることが出来ない。
話の内容はすごく面白そうなだけに残念だった。

戚の方(だと思う)が帰ってそろそろ就寝という時間になって、
「布団敷いたから中に入んなさい」
えっ!いいんですか、そこまでして頂いて!!
さすがに悪いと思ったが、すでに布団が敷いてあるし
「はいんなさい、一緒にテレビでも見よう」
とおっちゃんが言ってくれたので、お邪魔することにした。

こちらの海の家は夫婦で始めて24年。
家はこことは別にあるのだが、夏の間は海の家に泊まっているらしい。
海の家とは言え、普通に暮らすことが出来る立派なものだ。
おっちゃんは元船乗り、おばちゃんも船の食堂で働いていたらしい。
どうやら二人はそこで知り合ったようだ。

れにしても世の中優しい人がいるな~。
さっき知り合ったばかりの他人に、こんなに親切にしてくれるなんて・・・。

今日のこの出会いだけでも、今回の旅が有意義なものだったと感じさせるほどであった。

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本日の走行距離105km


宿泊費:        0円
食費等:4,200円

宅配便:1,800円

合 計:6,000円

スタートからの総走行距離:1,723km
スタートからの総出費  :90,260円


Text&Photo  No.308 オグ


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20日目:8月18日(金)晴れ 最高気温35度

6時起床。
起きるとすぐにおばちゃんが
「風呂はいんなさい」
朝風呂とはありがたい。
風呂から上がると
「朝めし食べなさい」
と至れり尽くせりである。

しかも、その量がハンパじゃない。
どんぶりめしに鮭とスジコ。
キムチ、漬物、モロきゅうと茄子の炒め物が大盛り。
これは軽く三人前の量だ!!

たじろぐ間も無くおばちゃんが「食いなせー。食いなせー」と攻めてきた。
こちらも必死に食べた。
とりあえず、どんぶり飯を食べきったその瞬間「まんま食べなせー」と、
一瞬のスキをついてご飯をつがれてしまった。
うわー、食べきれないよー。
それでも、なんとかゴハンは完食した。
朝からすごいおもてなしだ!!

8時頃出発。
出発前に3人で記念写真を撮った。

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はいつも手ぬぐいを愛用しているのだが、おばちゃんが「こっちの方がいいから」とタオルをくれた。
出発のとき、おっちゃんが道路まで見送りに来てくれた。
「ホントにありがとうございました。旅を終えたらお手紙出します」
おっちゃんは見えなくなるまで、ずっと手を振ってくれた。

旅はつづく。

沿いの国道345号を一路北へ。
旧道は崖をトンネルくり貫いていた箇所もあるが、現在の国道はより海沿いを通る。

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本海随一の景勝地「笹川流れ」にやってきた。
ここの道の駅に珍しいビンジュース専用の自動販売機があった。
思わず買ってみる。

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をくりぬいた素彫りのトンネル発見。
危ないので立ち入り禁止

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れぞ「笹川流れ」といった風景

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方、ついに山形県に入る
「長かったな~新潟県」抜けるのにまる三日もかかってしまった。

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んだん日が暮れてきた。
日没前に寝る場所を見つけるのが野宿のセオリーだ。

暗くなるにつれ焦りながら自転車を漕いでいた。
と、その瞬間すごい光景が目に飛び込んできた。
三日月のような岩に鳥居が、その向こうに沈む夕日。
「美しい」
しばらく立ち尽くしてしまった。
「もう、暗くなろうがそんなことはどうでもいい」と思えてきた。

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全に日が暮れてしまった。
夜7時頃、由良温泉のとある温泉旅館を訪ねる。
「すいません、入浴だけできますか?」と聞いてみた。
「300円でいいよ」との返事。
ラッキーだった。

風呂から上がると、お次は腹ごしらえ。
近くのファミリーマートで夕飯。
サンドイッチとスープ春雨を食べる。
と、そこへGIANTの「グレートジャーニー」に乗ったチャリダーがやってきた。
積載されている荷物の量から一目で長旅しているのが分かる。

長旅チャリダー同士はほぼ100%お互い挨拶をする。
そしてすぐに友達になる。

彼はW大の5年生(笑)K君。
北海道から南下して九州を目指している。
私とは逆ルートだ。

彼と一緒に由良の海水浴場で野宿することにした。
テントも張らず、砂浜にエアマットを敷いて寝た。
ビーチは広く、静かで最高の野宿ポイントだ。

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本日の走行距離118km


宿泊費:        0円
食費等:2,400円

入浴費:   300円

合 計:2,700円

スタートからの総走行距離:1,841km
スタートからの総出費  :92,960円


Text&Photo  No.308 オグ


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21日目:8月19日(土) 晴れ 最高気温34度

5時半起床。
出発の準備を整え、K君と記念に写真を撮る。

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の後、夕べ出会ったコンビニまで行った。
そこでお互いの旅が無事成功することを願いつつお別れすることに。
彼は南へ、私は北へ。

今日も海沿いの道をひた走る。
楽しみにしていた鳥海山は雲の中で見ることが出来なかった。

中で巨大獅子発見。

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日は少し距離があるが「ユースパル秋田ユースホステル」に泊まりたかった。
なので写真撮影もそこそこにして、ひたすら走った。

方6時半頃、「ユースパル秋田ユースホステル」に着いた。
着いてみてその大きさに驚いた。
まるでシティーホテルのようだ。

どうやら自治体が経営している施設のようで、つくりも設備もホテルそのもの。
ただ、料金がチョー安い。
一泊素泊まり2100円!!!
ありえない。

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屋もちょっといいホテルの部屋みたいだ。
「逆に落ち着かないな~」と、思った。


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本日の走行距離135km


宿泊費:3,100円
食費等:1,500円


合 計:4,600円

スタートからの総走行距離:1,976km
スタートからの総出費  :92,960円


Text&Photo  No.308 オグ


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22日目:8月20日(日)晴れ 最高気温34度

8時過ぎ、秋田ユースホステルを出発。

五城目から大館方面へ、青森へ抜ける最短ルートを選択する。
途中の道の駅で「日本一周中」の手作りの旗とプレートをつけた自転車を発見。
またもやジャイアントの「グレートジャーニー2」である。
これで今回の旅で出会った3台目のグレートジャーニー2である。

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はN大学2年生のO君。
例のごとくチャリダー同士すぐに友達になる。

彼もこれから青森経由で北海道を目指している。
今日の目標は秋田・青森の県境「矢立峠」。
二人でその峠にある「道の駅やたて峠」を目指すことに。

大館の市街地まで来たところで夕方になってしまった。
日没前に寝場所を見つけるのが野宿のセオリー。
大館のスーパーで晩御飯を買って、手近な河原で野宿と思っていたが、O君はあくまで「矢立峠」にこだわった。

今から峠道に突入すれば日没は確実。
真っ暗な峠道をナイトランすることになる。

「無謀だ!若さとは無謀だ!!」

私は旅に出る前に「ナイトランは危険なのでやらない」と決めていた。
だが、O君の熱意に「旅は道連れ。たまには多少の危険もよかろう」と言う気持ちになってきた。

ナイトランのヒルクライムと決まれば途端にテンションは上がった!!

自転車の前後にライトを装着して前進だ!!

峠道は暗く路面状況が分からないので危険だ。
ただ、勾配は緩めなのでハイペースで登ることが出来た。


後7時40分「矢立峠到着」
とても嬉しかった!

山の中にある道の駅。
夜である。
当然ひっそりしているのかと思いきや、何故かものすごい人で賑わっている!!
なんと盆祭りをやっていた。

矢立峠付近は温泉がある。
この道の駅にも日帰り入浴施設が併設されているのでありがたく入浴する。

風呂から上がると祭りに参加して、買い食いしまくった。

午後9時ごろ祭りが終わった。
道の駅の駐車場全部を会場にしていたのだが、撤収はウソのように早かった。

ガラ~ンと誰もいなくなった駐車場。
その片隅に私とO君はテントを張った。

宴の後とはわびしいもの。

「ん、それにしてもここは山の中、周りに民家はあまり無いはず。。。
みんなここまで車で来たはずだよな。すると帰りは飲酒運転か?」


などとテントの中で考えながら眠りにつく。
さほど標高の高いところではないが、峠だけあって涼しい。久しぶりに安眠できそうだ。


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本日の走行距離116km


宿泊費:  0円
食費等:4,000円


合 計:4,000円

スタートからの総走行距離:2,092km
スタートからの総出費  :96,960円


Text&Photo  No.308 オグ

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23日目:8月21日(月)晴れのち曇り 最高気温28度

8時半頃、道の駅をO君と一緒に出発。
一気に峠を下る。
O君の話では午後2時20分の青森港発函館行きのフェリーがある、との事。
ここから青森までは60キロくらい、急げば間に合いそうだ。

二人で頑張って1時半頃青森港へ到着した。

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によって自転車は乗船の順番が最後と決められているので気長に待つことにする。

青森港は曇り空となってきた。
北海道は晴れていて欲しいと思った。

フェリーが出港するとカモメも船に寄り添うよう一緒に飛んできた。
時々船に乗って休んだりしているのが愛らしくも小ズルイ。
そんなカモメに「おまえら無賃乗船だな」と言ってみた。

函館到着は午後6時15分。
例によって自転車の下船は順番が最後と決められている。
下船してすぐにフェリーをバックに記念撮影。

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入り口の開いたフェリーはちょうどイルカが口を開けて笑っているように見えて面白い。

港を後にして函館の市街地を目指す。
すっかり辺りは暗くなった頃、函館駅に到着。
函館駅に着くと北海道に来た嬉しさがこみ上げてきた。
「は~~るばる来たぜハコダテ~」と、サブちゃんの歌が頭の中をぐるぐるとこだました。

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の後、夜景が有名な函館のベイエリアへ。
「ここ、ここ、夜景がキレイなので一枚写真とって」とO君に頼む。

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が、フラッシュ撮影したのでぜんぜん背景が写ってない。
「それにしても我ながら日焼けしてるな~、どこの国の人?」

晩御飯は函館で有名なハンバーガショップ「ラッキーピエロ」

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夜はライダーハウスへ泊まることにした。
ライダーハウスとはオートバイや自転車で旅している人向けの雑魚寝の簡易宿である。
宿泊費は300~1000円位が相場である。
食事や寝具は無いところが多い。
北海道特有の宿泊所である。

今回泊まったのは函館の街中にある「ライムライト」と言うライダーハウス。
一泊1000円、布団つきだった。

だが、その混み方は尋常ではなかった。
元々、小さい建物に人が正にすし詰め状態。
寝るときもぎゅうぎゅう詰めで、気を付けの姿勢で寝なければならない。
ちょっとでも油断すると隣で寝ている他人の肩に触れてしまう、寝返りなんてもっての他。
正に拷問のような一夜だった。


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本日の走行距離76km


宿 泊 費:1,000円
食 費 等:2,000円

フェリー代:2,500円

合 計:5,500円

スタートからの総走行距離:2,168km
スタートからの総出費  :102,460円


Text&Photo  No.308 オグ


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24日目:8月22日(火)曇り 最高気温28度

6時半頃起床。
早々に朝食をすませて、超過密状態のライダーハウスを脱出!

歴史好きの私にとっては函館の町はすごく魅力がある。
今日は半日観光に費やすつもりでいた。

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館名物路面電車が市内を行きかう。

まずは五稜郭へ行ってみることにする。

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辰戦争で使われた大砲


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方歳三の銅像


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稜郭の隣には五稜郭タワーなるものがある。


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ワーは最上階が展望台になっている。
そこから見た五稜郭は均整のとれた素晴らしい眺めである。


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ちらは模型
五稜郭タワーの中は資料館になっていて、このような模型も展示されている。

タワーから降りて、いよいよ五稜郭の中に入ってみる。


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堀の橋で記念写真。

五稜郭の中は公園になっていて出入り自由である。


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稜郭の星型の先端に行ってみるとこんな感じ。


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稜郭内に展示されている大砲。

観光を終えて午後に東大沼のキャンプ場をめざして移動開始。

方6時頃東大沼の湖畔まで来た。
もうすぐ日が暮れる。
あとは湖畔沿いの道をすすんでキャンプ場を目指すのみ。
キャンプ場まであと3キロ。

と、そのとき、まさかの前輪パンク。
タイヤにガラスが刺さっていた。
今回の旅で初のパンクである。
今から、パンク修理しても真っ暗になるだろうし、残り3キロ自転車を押して歩いても辺りは真っ暗になるであろう。
「参ったなー」と思ったが、偶然にもパンクした場所が「大沼公園ユースホステル」の目の前であった。
「なんという偶然だ。これは神様が今日はここに泊まりなさい」と言っているのだ。と解釈してこちらに泊まることにした。

ログペンション風のおしゃれなユースだった。

ユースの談話室は旅の情報交換の場である。
今日は大学生と、フランス人留学生と旅のよもやま話をした。
フランス人のNさんは日本語がぺらぺらなのには驚かされた。
私のこれまでの日本縦断の旅の写真を、真剣に見入っていたのが印象的だ。

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ースではこんなご当地ビールが売られていた。


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本日の走行距離42km


宿 泊 費 :3,600円
(大沼公園ユースホステル一泊朝食付き)
食 費 等 :4,000円
五稜郭タワー:850円
五稜郭博物館:400円

合 計:8,850円

スタートからの総走行距離:2,210km
スタートからの総出費  :111,310円


Text&Photo  No.308 オグ


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25日目:8月23日(水)曇りのち雨 最高気温29度

ースホステルで朝食をとる。
こちらのユースは食事がおいしい。


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後にみんなで記念写真


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ースの外観。また泊まりたいと思わせるきれいなユースだった。

9時頃に出発。
大沼を反時計回りに自転車で走る。
車も少なく、気持ちのいい道だ。

再び国道5号に合流。
北へ向かう。

道の駅「もり」の手前で、昨日の朝まで一緒だったO君と遭遇。
O君いわく「大沼のキャンプ場で会うかと思った」と。
「いやー、そのつもりだったけど直前でパンクしちゃってさー」
などと話しながら、一緒に道の駅「もり」へ到着。

の駅で話していると、とある御年配の夫婦に話しかけられる。
自転車で長旅をしていると話すと
旦那さんが「それじゃ、家は東大沼だから今晩泊まっていきなさい」と言われた。

大沼は昨日泊まったところなのでお断りすると
「それじゃ、これからおいしいラーメン食べに行くところだから、着いてきなさい。ご馳走するから」と言う話になった。

せっかくなので二人してご馳走してもらうことに。
旦那さんの運転する車の後ろを二人して自転車で着いていくことに。
道は下り坂だったので着いていくのは楽だった。

ラーメン屋さんまで1キロもないくらい、近くだった。
こちらのご夫婦は、このラーメン屋さんの常連らしい。
「チャーシュー麺と餃子を食べなさい」と旦那さんが注文。
たしかにこの店のチャーシュー麺は美味しかった。

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「もり」の駅が近くだったので奥さんがお土産にと、名物の「いかめし」を持たせてくれた。
こんなに色々と頂いてすいません。
二人して何度もお礼を言ってお別れする。

日のゴールは長万部キャンプ場
ちなみに「長万部」は「おしゃまんべ」と読む。
北海道の地名って面白い。

こちらのキャンプ場は芝生に白樺があり、とてもきれいに整備されている。
しかし、せっかくのキャンプなのに雨がしとしと降ってきた。


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本日の走行距離100km


宿 泊 費 :   500円
(長万部キャンプ場)
食 費 等 :1,500円
入 浴 費 :   350円(長万部の銭湯)

合 計:2,350円

スタートからの総走行距離:2,310km
スタートからの総出費  :113,660円


Text&Photo  No.308 オグ



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26日目:8月24日(木)曇り一時雨 最高気温26度

起きると雨だった。
残念なことに北海道に上陸してからあまり天気が良くない。
テントをたたんで9時頃出発する。
O君は雨なのでゆっくりしていきたいとの事で、ここでお別れする。

高台のキャンプ場から海沿いの国道を目指す。
雨はやんできたが空は相変わらずどんよりしている。
海沿いの国道37号線を伊達の手前で左折。
国道453で昭和新山方面へ。

昼ごはんは昨日お土産に頂いた「森のいかめし」

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食をとり、さらに進むと大滝村付近で雨が降ってきた。
雨は20分くらいで止み、その直後に見事な虹が現れた。

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なんだかすごく得した気分になった。

日の目的地は支笏湖にあるライダーハウス「樽前荘」
以前に泊まったことがあり、その建物もキレイさと夕食のBBQが良かったので
今回の旅でも絶対に泊まりたいと思っていた。

道の駅「フォーレスト276大滝」から「樽前荘」へ予約の電話をする。
時間は夕方5時くらいになっていた。
BBQは6時半からとの事。
「絶対BBQに間に合わせたい!!!」
その強い一心でがむしゃらにペダルを漕いだ。
6時8分にライダーハウスに到着。
スタッフの方が「えっ、もう着いたの、自転車なのに早い」と驚いていた。
BBQ効果である。

夕食のBBQは初対面の者同士5人。
二輪車で旅するもの同士すぐに仲良くなる。
久しぶりに野菜をいっぱい食べることが出来て大満足である。

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本日の走行距離125km


宿 泊 費 :2,500円
(樽前荘一泊夕食付き)

合 計:2,500円

スタートからの総走行距離:2,435km
スタートからの総出費  :116,160円


Text&Photo  No.308 オグ


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27日目:8月25日(金)晴れ 最高気温27度

日は朝ゆっくり。

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「樽前荘」の前で記念撮影。

10時に出発。
天気は快晴。
しかも涼しい。
支笏湖から千歳まではサイクリングロードが20キロくらい続いている。
しかも緩い下りがずっと続くので、とても快適だった。

千歳の道の駅「サーモンパーク千歳」に立ち寄る。
ここでカマンベールチーズ味のソフトクリームを食べてみた。
ほんのりチーズの味がしておいしかった。

日が暮れるまで国道を北へ。

夕方、国道沿いの道の駅「三笠」へ到着。
この道の駅は敷地が非常に広く、奥のほうに草地の広場がある。

テントを張るのにもってこいの場所なので、今日はここにキャンプすることに決めた。

広場の東屋に人影が。
どうやら、おっちゃん二人で飲んでいる様子。

一応挨拶しておこうと近寄ると、「こっちに来て一緒にゴハン食べよう」と先に誘われた。
おっ、ありがたい。これで夕飯にありつけた。

話をすると、おっちゃん同士もつい先ほどこの場で知り合ったばかりだそうである。
それぞれ、定年後、車で北海道を気ままに旅しているそうである。
軽のワンボックスを改造してキャンピングカーみたいに寝泊り出来るようになっている。
車で長旅する人にとって道の駅は駐車場が無料でトイレと水道はあるのでもって来いの場所だ。
気ままに旅をして、雪が降る頃には家に帰るそうである。

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本日の走行距離84km


宿 泊 費 :     0円
食 費 等 :1,500円

合 計:1,500円

スタートからの総走行距離:2,519km
スタートからの総出費  :117,660円


Text&Photo  No.308 オグ


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28日目:8月26日(土)晴れ 最高気温30度

夜は寒く夜中に起きてしまった。
カッパを着てさらに寝袋シーツの上から輪行袋をかけて寝た。
寝袋は途中で家に送り返したので仕方が無い。

朝8時半に出発。
国道12号を北へ。
三笠から北へ行くと日本一長い直線道路、その距離29.2キロ続く。

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川通過するとカムイコタンという場所がある。
ここに旧国道を利用したサイクリングロードがある。
だれも利用していない廃道のような道だが旧国道なので道幅は広い

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の後、旭川を経由して夕方に比布へ到着。
比布は「ピップ」と読む。
以前「ピップエレキバン」の社長が「ピップ」という地名が社名と同じで面白いという理由で
宗谷本線比布駅の前にライダーハウスを寄贈したそうである。

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のライダーハウスは今も存在する。
ライダーハウスに到着すると混雑していた。
少し躊躇したが、時間が経過すればさらに込み合うだろうと思い、ここはパスすることにした。

あたりは暗くなり始めていたがナイトラン覚悟で前進することにした。
この先は塩狩峠に向かって上り坂になる。
ナイトランのヒルクライムだ。
私の地図には塩狩峠に塩狩温泉ユースホステルが載っていたのでそこを目指した。
真っ暗な中、ユースホステルに着いた。が、このユースホステルはすでに廃業していた。
ショックだった。

8月だが夜間このあたりは寒い。
あきらめて峠を下り、和寒(ワッサム)の町に到着。
ここのラーメン屋で夕食をとった。
宗谷本線の和寒駅は無人駅で待合室は一晩中開放されているので今夜はここで寝ることにした。

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本日の走行距離125km


宿 泊 費 :     0円
食 費 等 :3,000円

合 計:3,000円

スタートからの総走行距離:2,644km
スタートからの総出費  :120,660円


Text&Photo  No.308 オグ

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29日目前編:8月27日(日) 晴れ 最高気温29度

寒駅は無人駅だが始発待ちの人のためか待合室は解放されていて、一晩中電気が点いていた。

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起きると辺りは一面霧だった。
少し寒い。
駅前のセイコーマートで朝飯を食べる。
セイコーマートは安いので助かる。
会員になるとさらに安く買うことが出来る。
私が住んでいる東京にはセイコーマートはないけど、
また北海道に来る機会はあると思って会員カードを作った。
朝食後、出発。
国道40号を北へ。
天気が良くてとても気持ちがいい。

昼ごろ美深に到着。
ボリュームが評判の「井上食堂」で昼食。
焼肉定食と、ざるラーメンを食べる。
そしてこの店の名物はソフトクリームだ。
トッピングのバリエーション数がハンパじゃない!!

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こんなカワイイマンホールを発見。

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これは現代アートです。
ウソです。牧草をロール状にして白いビニールでラッピングしたものです。
私はこの風景がアートに感じられてとても好きです。

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こちらはラッピングされる前の状態です。

さらに北へ走ると
「あっ!!鶴だ!!!」
私には目の前の雲が巨大な鶴が羽を広げているように見えました。
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後半に続く

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29日目後編:8月27日(日)晴れ 最高気温25度

れはセイコーマートで小休止をしていたときの出来事だった。
お店の前で座ってジュースを飲んでいると、私の膝の上にトンボがとまった。
よく見るとムシャムシャと蚊のようなものを食べていた。
食べ終わるやいなや、すぐに飛び立った。
と、ものの数秒でまた私の膝の上にとまった。
なんと、また別な蚊を捕まえて食べていたのだ。
「ボディーガード」とっさにそんな言葉が頭に浮かんだ。
「俺は今コイツに守られている」
「愛いやつ」と思った。

日の目的地は天塩川温泉のキャンプ場
キレイな日帰り温泉施設があり、その裏の高台には見晴らしのよい芝のきれいなキャンプ場がある。
しかもキャンプ場は無料だ。
以前、北海道を旅したときもここでキャンプをした事があり、もう一度泊まってみたいと思っていた。
以前来たときは大勢のキャンパーで賑わい、テントが所せましとビッシリだった。
その記憶から早く着かないといい場所が確保できない。と思って早めに到着しようと考えた。
キャンプ場へは午後4時過ぎに到着。
なんと、キャンパーは一人もいなかった。
私一人の貸切状態。
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ういえば前回来たときは、同じ8月でももう一週間くらい早かった。
「ちょっと時期がずれただけでエライ違いだな」と思った。

早々にテントの設営を済ませたので、記念撮影をしてみる。
三脚をセットしてまずはフラッシュなし。
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次にフラッシュあり。
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リフレクターつきのタイヤなのでその差は歴然!!

その後、ゆっくりと温泉に入る。
ここの露天風呂は天塩川を眼下に見下ろすとても開放的なつくりになっている。

風呂から上がって食堂へ。

カツカレーを注文する。
メニューに大盛りは無かったが、「大盛りに出来ますか?」と、ダメもとで聞いてみる。

すると出されたカツカレーはライスが2倍になっていて、皿からルーがはみ出そうになっていた。
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ちょっと感動してウエイトレスにお礼を言うと、小走りで厨房に行き報告していた。
すると厨房から、どっと歓声が上がった。
ちょっと恥ずかしかった。
でも、「遊び心があって粋だな」と思った。

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本日の走行距離88km


宿 泊 費 :     0円(天塩川温泉キャンプ場)
食 費 等 :3,000円
入 浴 費 :   400円

合 計:3,400円

スタートからの総走行距離:2,732km
スタートからの総出費  :124,060円


Text&Photo  No.308 オグ

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30日目前編:8月28日(月)くもり 最高気温25度

起きるとキャンプ場のテントは5張りくらいに増えていた。
とは言え去年のぎゅうぎゅう詰めと比べればとても空いている。

朝はちょーのんびりで10時頃出発。
ゴールが近づいてきて心に余裕が出たせいだろうか。
この辺りは国道沿いを走っても交通量がとても少ない。
歩いている人にほとんど出合うことはない。
車も少ない。
のんびりサイクリングを楽しめる。

音威子府という地名に来た。なんて読むか分かりますか?
「オトイネップ」と読みます。これもアイヌ語に後から漢字を当てたものでしょうね。
北海道の地名は面白い。

この地で面白いものを見た。
「何あれ、すごく沢山の鳥がとまっている。しかもいろんな種類の鳥たちが」
不思議に思って近づいてみると、すべて木彫りの作り物であった。

意味はよく分からないがリアルなのでだまされてしまった。
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さらに進むとこんな看板を発見。
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「なに~、過疎農道!!!」
自ら「過疎!」と言い切ってしまうところが潔い!!


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フロントバックは低い位置に装着することにより、低重心で安定する。
反面、縁石等にヒットするリスクが高くなる。
縁石の多い本州の国道では不向きと感じた。


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旅の一コマ


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これ、なんて読むか分かります?
あっ、ローマ字で振り仮名ふってありましたね。
こんな看板見つけると嬉しくなってしまう。


後編に続く

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30日目後編:8月28日(月)くもり 最高気温25度

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の1コマ

昼ごろピンネシリに到着。

ここにはライダー・チャリダーに有名な食堂「マウントピンネ」がある。
ここのメニューはボリュームたっぷりのラーメン「ライダーメン」
さらにボリュームアップの「チャリダーメン」がある。
とりあえずチャリダーの私は名物「チャリダーメン」を注文した。

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通りすごいボリュームだ!!!
スープがどんぶりから溢れて受け皿に溜まっているではないか。

この店のおばちゃんはとても優しい人だ。
旅人にはお土産に手作りの交通安全のお守りをくれる。
しかもフィルムケースにインスタントコーヒーや砂糖を詰めたモノ。
さらにお菓子などお土産に持たせてくれるのだ。

こんな素晴らしいお店だが、おばちゃんは「今年の秋に閉店する」と言っていた。
えっ、淋しい!!
閉店の理由は聞いていないが、たしかに夏の一時だけやってくるライダー&チャリダー相手に商売を続けていくのは厳しいのかもしれない。

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「マウントピンネ」で隣の席で食事していたライダーと一緒に記念写真を撮った。

この後、さらに北上する。
夕方頃、本日の目的地クッチャロ湖へ到着。

クッチャロ湖は夕日が美しい事で有名な場所である。
当然その美しい夕日を楽しみに来たのだが、残念な事に曇り空で見ることが出来なかった。

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昨日に引き続きフラッシュ撮影で光るタイヤ。

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私が手にしている黄色い旗は「ホクレンフラッグ」

ホクレンとは北海道の農協の様な組織。
ホクレンが経営するガソリンスタンドで夏場このフラッグがもらえる。
ホントは給油をしたライダーがもらえるモノ。
チャリダーも頼めばもらえる事もある。
ちなみにホクレンでもフラッグを扱っていない店もある。
ちなみに私は北海道を旅するときはホクレンフラッグが欲しいので、なるべくゲットするようにしている。

本日はクッチャロ湖の湖畔沿いのキャンプ場でテント泊。

キャンプ場代200円。

昼間「マウントピンネ」で一緒記念撮影したライダーで左側に写っているT君と一緒にキャンプをした。

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本日の走行距離75km


宿 泊 費 :   200円(クッチャロ湖キャンプ場)
食 費 等 :3,000円

合 計:3,200円

スタートからの総走行距離:2,807km
スタートからの総出費  :127,260円


Text&Photo  No.308 オグ


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31日目前編:8月29日(火) くもり 最高気温23度

よいよ今日は日本縦断のゴール「宗谷岬」を目指す。
宗谷岬は北方領土を除く日本最北端の岬である。

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旅の最終日になってコルクのボードで「日本縦断中」のプレートを作ってみた。
ホントは初日に着けるべきものなのだが。

朝8時頃、クッチャロ湖を出発。

天気は相変わらずどんよりとした曇り空。

「旅の最終日は晴れて欲しいのに」と、思った。

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国道238号に平行した一本海よりの道を猿払まで北上する。

この道が電柱もガードレールも無い直線道路。
遠くの地平線がかすんで陽炎のように見える。

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「今日がゴールだ」と思うと急に寂しいような気持ちになり、同時に「あと少しだ」という余裕も出てくる。

写真を撮りながら、ゆっくりと、噛み締めるように進む。

Text&Photo  No.308 オグ
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31日目中編

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ールも間近。今日はなるべく写真も多めに撮りたい。
使いやすいように三脚をフロントキャリアにくくりつける。

猿払から先は海沿いの国道238号を北上する。

しばらく走ると国道沿いに横浜名物の崎陽軒のシュウマイ看板が現れる。

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「ここのホタテを使っているのかー!!」
そう言えばCMでもオホーツクのホタテを使っていると言っていた。

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この白っぽい山、何か分かりますか?
正解はホタテの貝殻です!!!
こんな山が3つ程。
圧巻です!!!

このあたりから小雨が降り始める。
カッパを羽織ってさらに前進。

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「鹿の飛び出しに注意!!」
こんなカワイイ道路標識を見つけました。

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三脚とセルフタイマーを使って、自分が走っているところを撮影しました。

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オホーツク海を右手に見ながら宗谷岬へと続く道。
ゴールはもう少しだ!!

Text&Photo  No.308 オグ

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31日目後編:

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谷岬に近づくと発電用の風車が沢山ある風景に出会う。
なんとも未来っぽい風景である。

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熊笹の多い茂る宗谷丘陵の風景。

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日本最北端の郵便局発見!!
ゴールの宗谷岬は残り1~2キロだ!!

らに進むと、
「見えてきた!!あの、とんがったモニュメントが見えてきた!!」
「ついに、ゴールの宗谷岬に着いたー!!!!!!」

北緯45度31分14秒
感無量である!!

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日本最北のモニュメント(北方領土を除く)の前で記念写真。

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すぐ近くに間宮林蔵の銅像があり、遠く樺太を見つめている。
私も一緒に見つめる事にした。

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宗谷岬のお土産屋さんの前で記念写真を撮る。
日付と時間と気温が写る便利なスポットだ!

今日はさらに稚内の市街地まで行く。

内のライダーハウス「みどり湯」へ到着。
ここは銭湯のおばちゃんがやっている異色の?ライダーハウスである。

宿泊の手続きをして宿代1000円を払う。
ライダーハウスはこの安さが魅力だ!!

ここで、再び昨日のキャンプ場で一緒だったT君と合流。
早速、二人で隣の銭湯へ行く。
湯は熱いが気持ちいい。

風呂上りに二人で居酒屋へ行き、一杯やることにした。

夜9時には戻るようにと宿のおばちゃんに言われていたので早めに切り上げることにした。

宿に戻ると、みどり湯名物のカラオケ大会が始まった。
宿のおばちゃんが大のカラオケ好きで、宿泊者全員でカラオケをするのが恒例となっているのである。
ミラーボウルまであって本格的である。

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カラオケ最後の一曲は宿泊者全員が肩を組んで熱唱して閉幕となった。
全くの初対面同士が、この人数で肩組んで歌うなんて、いまどき無いですよ。
貴重な体験をさせてもらいました。

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本日の走行距離95km


宿 泊 費 :1,000円(ライダーハウス「みどり湯」素泊まり)
食 費 等 :4,000円
お土産代 :1,000円

合 計:6,000円

スタートからの総走行距離:2,902km
スタートからの総出費  :133,260円


Text&Photo  No.308 オグ

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32日目:8月30日(水)くもり 最高気温21度

よいよ旅の最終日。
長かった旅も今日で終わり、飛行機で東京へ帰る日だ。

ライダーハウスのロビーで朝食。
今日帰るのかと思うとなんだか切ない気持ちになった。
あと何日か余裕があれば、このまま稚内からフェリーに乗って礼文島、利尻島へ渡りたい。
そんな心境になった。

ライダーハウスを出て稚内空港へ。
自転車で10キロの道のりである。

天気はどんよりとした曇り空。

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一ヶ月の長旅。
途中で洗車をしてない割にはきれいな状態である。

空港に着くと自転車は輪行袋へ。
自転車以外の荷物は箱に詰めて空輸便へ。
料金は1000円と安い。

羽田空港からはモノレールに乗り浜松町で下車。

輪行袋から自転車を取り出し、いざ自宅へ。

いや、その前に立ち寄るところがある。
そう、こんなに長い休みを快く??承諾してくれた会社に行かなくては。
バックの中には稚内空港で買ったお土産、ロイズのチョコレートが入っていた。

本日の走行距離10km

食費・お土産代等:5,000円

スタートからの総走行距離:2,912km
スタートからの総出費  :138,260円

ー  ー

Text&Photo  No.308 オグ
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おわりに


転車で旅をするようになったのは社会人になってからだった。
もともとキャンプが趣味で大きなテントにキャンプ道具を満載にした車で友達とキャンプ場へ行く。
そんなありふれたキャンプスタイルであった。
だが、いつしか少し物足りなさを感じるようになってきた。
そこで、「自転車でキャンプをしてみたらどうだろう」と思うようになった。
夏休みやGWを利用してキャンプツーリングをするのが趣味になった。
最長で一週間位のツーリングであったが、いつかは一ヶ月くらいぶっ通しでツーリングしたい。
出来れば日本縦断の旅をしたい。そう思うようになった。

日本縦断の旅を決意してからは毎日のように日本地図を見てルートや宿泊地などをシミュレーションした。
情報収集にはインターネットが非常に有効であった。
特に日本縦断した人のHPは非常に参考になった。

今回の日本縦断の旅、
最南端の佐多岬から最北端の宗谷岬まで自転車で走りきるという目標以外に心に誓った事がある。
それは絶対に事故やトラブルを起こさないという事であった。
一ヶ月も好きなことをさせてもらうのである。事故とトラブルは絶対に避けねばという思いは常にあった。

今回の旅は真夏であったため暑いのは当然なのだが、それは私の想像をはるかに超えたものであった。
東京に住んでいる私にとって、このコンクリートジャングルの東京こそ日本で一番暑いと思っていたのだが、
いざ旅に出てみると毎日東京をしのぐ暑さにいささかショックを受けた。

旅から帰ってきて「どんな旅だった?」と周りの人からよく聞かれる。
今回の旅を一言でいうならば、それは「人情を知る旅だった」と言えると思う。
正直、旅に出る前は日本縦断に向かって毎日一人で黙々とペダルを漕ぎ続けるストイックな旅を想像していた。
しかし、旅に出てみると行く先々で様々な人が声をかけてくる。
とくにこちらから話しかけたりしている訳でもないのにいろんな人が助けてくれるのである。
自転車の旅人をみると自然と話しかけてみたくなるのであろうか?
もっと孤独な旅を想像していたのだが、ほとんど孤独を感じることはなかった。
自転車の旅=人間味のある旅。
これこそが人力の旅の真の魅力なのかもしれない。
そう、気づかされる旅であった。

Text&Photo  No.308 オグ

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