7日目:8月5日(土)晴れ 最高気温33度無人駅「重岡」で朝5時半起床。
あたりは朝の霧に包まれていた。
やはり峠の朝を実感する。
始発前に撤収するため、そそくさと出発準備を済ませる。
出発準備が整う頃にはすっかり霧も晴れた。
ここから
佐伯まで一気に峠道を下る。
すると
「出たー!!巨大カブトムシ」
しかも今度のはリアルすぎて怖い!!
「なぜだー、なぜ俺はここまでカブトムシに取り付かれているんだ!!」
峠道を下りきってから、次は臼杵港を目指す。
臼杵港へ行く為には「新臼津トンネル」と言う2キロ位ある長いトンネルを通るのだが、
これが自転車にとって(歩行者にとっても)最悪である。
路肩が無いため自転車の通行するスペースは皆無。
トラックなどバンバン走ってくるため、自転車に乗ったまま通行するのは危険すぎると判断し、
かろうじてある縁石の上をよろよろと自転車を押して歩く事にした。
「そもそもこの道は人間の事を考えて造られているのか?」
「否!!全く考えていない!」「ここは、自動車専用道路でも高速道路でもない一般国道でしょ。
歩行者を完全無視のこんな道路おかしくない?そもそも人間が歩く道幅を確保した上で、
まだ道幅があるならば車道を造るのが少なくとも一般道を造る上での建前なんじゃないの?」
「ここでは車道さえ確保出来ればOK。歩いてる人なんか知らないよ~。車にお乗りなさい」
とでも言わんばかり造りになってるな。
などと頭の中でぐるぐる思いをめぐらしながら、
中々出口の見えないトンネルを2~30分ほど歩いただろうか。
やっとの事でトンネルを抜けたときには放心状態でしばらく動けないほど消耗した。
気を取り直して
臼杵港へ。
ここからフェリーに乗って四国、
八幡浜へ。
自転車でフェリーに乗るのは初めての経験である。
フェリーに乗る順番は大型車、乗用車、オートバイ、最後に自転車と決まっている(初めて知った)。
なのでとにかく待たされる。下船もこの順番で自転車が最後となる。
なんだか損した気分である。
船内はソファーなどがあり、とても快適。2時間のクルージングである。
これで九州とお別れ、次は四国だ!船内の売店でカレーライスを買った。
写真では大きな肉がゴロゴロ入っていてお得な感じであったが、
実際には具は何も入っていなかった。
「きっと煮込み過ぎて溶けてしまったのだろう」とポジティブに解釈することにした。
四国、八幡浜港へ上陸した。
ここは「
じゃこ天」が名物らしい。
道のあちらこちらに「じゃこ天30円」なんて看板を目にする。
ガソリンスタンドまで「じゃこ天」の看板が出ていたので食べてみることにした。
魚のすり身を揚げたような、かまぼこのような食べ物だった。
それにしてもガソリンスタンドまで「じゃこ天」を売っているとは、
よほど地元の人たちに愛されている食べ物なのだろう。
しばらく走ると木造校舎の小学校に出会う。見ると現役の校舎のようだ。
木造で瓦屋根の校舎に感激した。
本日の目標は
大洲まで行くこと。
その前に「
大洲郷土館ユースホステル」へ宿泊予約の電話をした。
宿の予約は取れたが、そのとき「夜昼トンネル気をつけて来て下さいね」と言われた。
そう、ここから大洲に行くためには国道197号の「夜昼トンネル」と言う2キロくらいの
長いトンネルを通らなくてはならない。
もうトンネルに懲りていた私は、
「ちなみに、
夜昼峠を越える峠道はどうですか?」
と聞くと、
「そんなのありえません!!みなさんトンネルを通ります!!」ピシャリと言われてしまった。
我慢してトンネルを通って近道するか、トンネルを避けるため、
すごく遠回りして峠越えするか迷っていたのだが、この一言で決心した!!
「峠越えに決めた!!」
地元の人も通らない峠道に俄然興味が沸いてきたのだ。
これをただの天邪鬼とも言う。
国道をはずれ峠道に入ると、道は狭く非常に曲がりくねっているが車はほとんど通らない。
きっと昔、トンネルが出来る前は往来があったのだろうが、
今は忘れ去られた旧道になっているのだろう。
峠道は見晴らしが良い宇和海を臨むことが出来る。
峠付近に古いレンガのトンネルが現れた。アートだ。すごく歴史を感じた。
それにしても総レンガ造りとは手が込んでいる。
今となってはこんな素敵なトンネルが造られる事はないだろう。

峠付近には竹林もあり静かで雰囲気のある場所だった。
峠越えの末、ユースホステルに到着した。
驚いたことに「大洲郷土館ユースホステル」は
大洲城の一角にある。
大洲城の天守閣は木造で、当時のものを忠実に再現したらしい。
地元の誇りである。
「日本のお城って美しい!」とつくづく思った。
さらに驚いたことに、このユースホステルには郷土資料館になっていて、
甲冑、刀剣、鉄砲をはじめ、昔の家具や道具や様々な物が展示されていて歴史好き、
刀剣好きの私はおおいに楽しめた。
部屋は広い和室で快適。
本日の宿泊客は私と鉄道好きの高校生I君の二人だけ。
一人旅同士、旅の話に花が咲いた。

※クリックで拡大します
本日の走行距離:90km
宿泊費:3,200円(ユースホステル 素泊まり)
食 費:3,000円
合 計:6,200円
スタートからの走行距離: 508km
スタートからの出費合計: 29,200円
Text&Photo No.308 オグ