
「やっててよかった!公文式」といえば、羽生善治二冠。
羽生善治二冠といえば「やっててよかった!公文式」...ですよネ。
というわけで棋界のエース、羽生二冠。
先週、福岡での名人戦第三局で森内名人を破り、2勝1敗とリードしました。
平成最強棋士として数々の伝説をもつ羽生二冠ではありますが、
この対局では序盤から大苦戦。
しかし敗戦濃厚ムードから一転、波乱がありました。
常に最善手の応酬となる現代将棋では一手たりとも気が抜けないのですが、
ましてや最高タイトルともいえる名人戦、ミスを犯したほうは即負けを意味します。
貴重な勝利を前にして一瞬の隙が生まれたのか、森内名人に痛い見落としがありました。
名人のミスに乗じ、粘ったすえ確実に勝利するのも羽生二冠のすごいところ。
普段、羽生二冠は勝っても負けても局後のパーティーでは涼しい顔で登場することで知られていますが、
激戦を制したこの日はさすがに声がかすれ興奮からときおり涙ぐむ場面もあったとか。
7番将棋で行われる名人戦、羽生二冠が一歩リードしたとはいえ、まだまだ勝負はこれから。
今後の展開が楽しみですよね。
勝負どころということでは、メッセンジャーの仕事にも通じるところがある気がします。
「メッセンジャーは一日に100キロ程度走る」ということで、
友人から「おいおい、大丈夫か?よくやるよなぁ」などと、
驚嘆とも呆れともとれる反応があるんですが、
そんな時はすかさず「違うんだ!まあ俺の話を聞いてくれ!」ということになります。
正確に測ったことないですが、行き帰りの道のりをあわせると、
一日の走行距離は確かに100キロ前後になりますが、レースのようにずっと全力で走ってはいません。
なので、毎日ヘロヘロになるまで走ってるわけではないのです。
新人のころ「先輩たち、結構ゆっくり走るんだな」と意外に思ったりしたもんですが、
ポイントをしぼって力の加減をしてることに少しずつ気づきました。
毎日続けて走るために常に全力疾走するわけではないけれど、要所は外さない。
オーダーの混み具合、道路交通の状況や天候、その時の自分の体調などに応じての走りが求められる。
そんなところが、メッセンジャーのおもしろいところじゃないかなと思います。
一日中雨の日や届け先が留守で思うようにならず、やたらてこずったりすることもたまにありますが、
そんな時はひたすら我慢。
新人のころ先輩からいわれた言葉を思い出します。
「メッセンジャーはいつもベストをつくすだけ」
常に最善手を追求する棋士のように!
Text&Photo No.1225 ロッキー