神よ私はあなたの声を風の中に聞きます。

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近よくDVDを見ます。
同じ作品を何度も何度も繰り返し。


の映画では人が落ち込んで弱って、自分を見失って、最後には死にます。

"死んでも生まれ変わるだけだって"

その映画に出てくるブータン人のこの言葉が俺は気に入ってます。

"死んだら動物も人もみんなshuffleだよ。"

彼女も死に、親しい友人も死んだブータン人を見るのは中々にいいものです。

人が落ち込んでるのを見るのは、何か美しいと思う。

俺は何事もなく、たとえ何かあっても元気で笑って乗り越えられる人もいいと思います。

でも何かあった時に、うわこれどうすりゃいいんだよ。俺には何をしたらいいのか全然わかんねぇよって
言って苦しんでる人の方が好きです。

うなだれて途方にくれてそれでもどうにか生きてく人が俺は好きです。

だから俺は老人が好きです。

年をとるってことは紅葉が美しいように素晴らしいことだと、俺はそう思う。

 

近よく小説を読みます。

同じ小説を何度も何度も繰り返し。

そこでは革新的な首相の登場に、ムッソリーニの影を重ね、
どうにか彼の道をふさごうとする一人のサラリーマンがいます。
でも結局はどうにもできない。

どうにもできないと自分でも分かっているのに、命をかけてどうにかしようとする。

どうにもできないのに。

考えることが彼の武器で、思考することが生きることだと彼は思っています。

"でたらめでもいいから自分の考えを信じて世界と対決していけば。世界は変わる。"

結局は変わらずに彼は考えすぎて死ぬんですけど(笑)

それでも俺は彼が好きです。

すげぇ的外れで見当違いなことでも、人生をかけちゃうような馬鹿は大好きですよ。

彼には弟もいて。

弟は兄の死後、兄の意志を受け継ぎ世界を変えようとします。

そこで物語は終わるんすけど、弟には彼女もいるんすよ。

彼女は日々変わっていく彼氏を見て不安になる。

別れるとかそういうことではなく、彼の人生に大してある種の危険な前兆を感じる。

それでも彼女は結局は見ているしかない。そばにいるしかない。

変わっていく彼をただ見ているだけなんて悲しいすよね。

でも俺達は結局何もできないんだと思う。

自分のことじゃないから。

でも俺そういう、変わっていくものを嘆きながら見ている人は好きです。

やばいやばい。変わっちゃダメだって。そのままでいいって。ダメだって。

そんな切ない人は好きです。

 

近よく友達が四人で家をシェアしてる一軒家に行きます。

何度も何度も繰り返し。

もちろんただいまーって帰ります。

みんな絵を描きます。

自分は画家として有名になると心から信じています。

色んな人がそこにはいます。

美大の学生。台湾人。テニスが好きな人。太っている人。

指輪作ってる人。女の人。男の人。太っている人。

でみんなで話します。

俺達もてないね。

いやいやお前もてるでしょ。

いやいやそれを言うならお前だって。

いやいや・・・・・。

不毛です。

不毛な褒めあいです。

大体ダンサーもある種のアーティストだとしたら
アーティストの感覚なんて世間一般とかなり違っているわけで。

そんな感覚がおかしいもの同士が褒めあっても世間とはどんどん離れていくわけで。

でも俺たちはもてたいわけで。

もう結局神に祈るしかないって結論です。



近ダンサー同士でよく話します。

どうやったらもてる踊りができるか。

だから踊っている最中みんな注意します。

ダメ。ダメだよそれは。それはもてない。

え、じゃぁこれ?

いやそれはやっちゃだめだって。

え、じゃぁこれ?

そうそう。それそれ。でも顔だよ顔。顔が重要だよ。

よしよし顔か。無表情?笑顔?

笑顔はイケメンだけ。俺達は無表情。

・・・。

クラブで踊り終わった後みんなで反省します。

いやぁあれじゃもてない。

もう結局はダンサーはもてないって結論です。

 

ね、結局俺は思いました。

生まれ変わったらイケメンの歌手になりたい。

お願いだからイケメンの歌手に。

もう結局は神に祈るしかないんですけど。





Text No.1075 飛田給


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